NPO法人 mama's hug

代表の山本加世さんは、産前うつになった際、優しさホルモンといわれる「オキシトシン」が分泌されるベビーマッサージに出会う。我が子だけではなく、他の子どもへも愛情を感じる効果を実感して、ベビーマッサージの資格を取得、2003年に任意団体をつくり、ひとりでベビーマッサージを広める活動をスタートした。 さらに、より母親ケアに注力しようと2006年にNPO法人mama’s hugを設立し「100の言葉よりhug(ハグ)」を理念に、ベビーマッサージを発展させた「Touch Hug」を多くの人に伝える取り組みを開始。「Touch Hug」は、親子や家族との手と手からはじまる”ふれあい”を大切にするスキルで、身近な人へのTouch(触れる)を大事にし、自分自身も癒し、幸せな気持ちになる効果があり、どの年代でも使えるコミュニケーションツール。mama’s hugではタッチケアの講座、育児相談を実施、またママ学校を創設し、これまでおよそ6,000人の母親をサポートしている。この活動は米国のボストンにも広がり、海外での“孤育て”に陥りやすい母親たちにも好評を博している。さらに母子をサポートする人材育成の資格講座も開催し、これまで400名が受講。「子育ては地域でするもの」とし、現在、地域の神社と協働で地域食堂を開くなど、地域の人と人をつなぎ、子育てしやすい社会づくりに取り組んでいる。
まだ世の中にベビーマッサージが定着していない22年前に娘が誕生したことをきっかけにこのタッチケアに出会う。タッチケアを通じてママたちの産後うつのサポートをはじめ、居場所づくりや行政と連携をとりながら母親支援をしてきた。
2020年にファミリーサポートセンターの受託し、孤立母子とボランティアとを結びつける活動を活発化させる。その中で障がい児の預かり先やサポート先が少ないことに気づき、当事者や専門家だけではない市民レベルのサポートシステムと子育てに寛容なまちづくりを始めた。それと同時に子育てをサポートする人(保育士や介護士)のメンタルを含む、「サポートをする人を支援する」ために、企業、行政、地域の人たちがファストではないスローなイノベーションのチームビルディングも含めたプロジェクトを遂行している。