受賞者紹介

第51回 社会貢献者表彰

社会貢献の功績

さんぱうろしゃかいふくしほうじん きゅうさいかい「いこいのその」

サンパウロ社会福祉法人救済会「憩の園」

(東京都)
認定NPO法人 NGOブラジル人労働者支援センター  常任理事 相田 祐弘
常任理事 相田 祐弘

日米戦争中、強制立ち退きされた日本人移民を救済するべく「日本人救済会」が発足され、ドナ・マルガリーダ渡辺氏を中心として活動が行われた。戦後1953年に正式な慈善団体として組織された。その支援は、日本人のみならず、人種や国籍を超えて、貧困者、疾病者、寄辺なき老人、孤児など、困っている人全てに支援の手を広げていった。こうした活動を認められた救済会は、その後サンフランシスコ修道院から10アルケールの土地を寄贈され、「憩の園」の活動が始められた。
その財源は会員からの会費や在園者やその家族や団体からの寄付金等により賄われてきたが、140名近くまでいた在園者もその後高齢化や世代交代とともに減少し、それを支える会員も減っていったため、運営は危機的な状況となっていった。土地を切り売りするなどして何とか運営してきたが、今後の活動の継続には、会員の増加と寄付等の支援の増加が不可欠であり、他団体との統合も視野に検討を進めている。

推薦者:認定NPO法人 NGOブラジル人労働者支援センター
「憩の園」全景
「憩の園」全景

この度は貴財団より私たち「憩の園」の社会貢献をご評価いただき、この表彰式典にご招待いただきましたことに対して、衷心より御礼を申し上げます。

「憩の園」の創立者の一人であるドーナ・マルガリーダ渡辺女史は、1941年、第二次世界大戦が始まり日本の官憲が母国に引き揚げた後、旧移民・開拓者たちが、色々な理由によって迫害を受け、収容所に監修されていた者たちの窮状を救済する目的で「日本人救済会」を組織したのが始まりで、その後多くの変遷を経て、今日の日系高齢者施設「憩の園」がありますが、私たちは現在も尚、困窮者の救済というドーナ・マルがリーダの初志の崇高な精神を基にしつつ、日々の状況に対処して居るところでございます。

この度の受賞はこうした「憩の園」の運営を支えて下さる会員、理事役員、在日協力会の皆様はじめ、千数百名のボランティアの方々の献身的なご支援に対する表彰として温かくお受けいたすべきものと考えて居ります。

今回の表彰式は第51回目ということですが、私は、ブラジル在住歴61年ということもあり、合わせて真に不勉強のこともあって、実のところ、大変失礼とは存じますが、貴財団の存在を全く存じ上げて居りませんでした。ましてや毎年、このような格式高い表彰式を行って下さってきたことも存じては居りませんでした。

この表彰をいただくにあたって、日本在住の友人をご招待させていただきましたが、

彼たちの凡てが、日本国内でのこの催しの社会的意義の重要性を強く認識されて、大変に良い表彰式だった、日本の社会に今尚このような「修身」の精神がある限り、日本は未だ大丈夫だ!とご招待へのお礼を申され、私も大いに意を強くした次第でした。

祝賀会での日本財団会長 笹川陽平氏のご挨拶にも深い感銘を受けました。氏の社会貢献に対する強い関心と支援への意欲は、日本の将来的発展、果ては世界の安寧に必要な大きな力となることでしょう。

大変日本的な出前の御馳走の数々にあずかり、久し振りの日本の「おもてなし文化」を満喫させていただいたひと時でした。御一同の皆様に感謝しつつ、御礼と致します。

ありがとうございました。

常任理事 相田 祐弘

  • バザー風景
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  • フェスタ・ジュニーナ(6月祭)
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  • リオ オリンピック聖火リレーをまねて行進
    リオ オリンピック聖火リレーをまねて行進
  • 安倍昭恵様「憩の園」訪問
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  • 安倍総理大臣夫妻歓迎会(サンパウロ文化協会)
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  • 五木ひろし氏ヘリコプターで来園、慰問
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  • 秋篠宮様 2015年10月29日
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  • 秋篠宮様
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