認定NPO法人 あっちこっち
芸術を届けたいプロのアーティストとそれを必要とする人をつなげ、芸術で社会を元気にする仕掛けを作っている。理事長の厚地美香子さんは、音大卒業後、国内最大手のクラシック専門の音楽マネージメント事務所に勤務。退職した翌年起こった東日本大震災で、被災地支援のため手作りのケーキとコーヒーを持参し、カフェコンサートをスタート。宮城県、福島県、熊本県で開催、現在は石川県珠洲市で毎月行う。これまで開催した数は2,000回を超える。幼少期の芸術体験はとても重要と考え、アート・音楽・ダンスをいちどにに体験しながら新進気鋭の若手アーティストと子どもたちが協力しあい、独自の作品を創作するプロジェクト「子どものためのわくわくワークショップ」、「親子で楽しむ子ども食堂とアート体験」、学校に行けない病気の子どもたちの希望に合わせプロのアーティストが個別授業を行う「子どもホスピス芸術学校」にも取り組む。さらに若手アーティストが音楽やアートを通して地域コミュニティを活性化する活動は、若手アーティストの人材育成の場にもなっている。2015年からオーストラリア政府公認のアートパフォーマンス団体・ポリグロットシアターと連携、今年7月大阪万博のオーストラリアパビリオンで芸術ワークショップを披露した。「芸術をもっと身近に」を合言葉に明るい社会づくりに貢献している。
この度は第64回社会貢献者表彰という大変栄誉ある賞を賜り、心より御礼申し上げます。受賞された皆さまの活動はどれも胸を打つものばかりで、その場にご一緒できたことを大きな励みとして受け止めています。
認定NPO法人あっちこっちは2011年に設立し、来年で15年を迎えます。ここまで継続できたのは、素晴らしいアーティストの皆さん、支えてくれるスタッフや役員、そして関わってくださった多くの方々のおかげです。
私たちは発足当初から、芸術を通じて社会に寄り添う活動を続けてきました。音楽家・美術家・ダンサーなどプロのアーティストと共に「あっちこっち」へ出向き、日常の中で芸術に触れられる機会を届けています。特に若手アーティストには、社会貢献に関わるきっかけと実践の場を提供してきました。
活動の柱の一つが「被災地でのカフェ・コンサート」です。東日本大震災の宮城・福島、熊本地震の益城町、そして現在は能登半島地震で大きな被害を受けた珠洲市に伺っています。横浜のボランティアと手作りのお菓子や淹れたての珈琲を用意し、交流を大切にしたコンサートを毎月開催してきました。14年続ける中で、音楽が心を癒し、明日への力につながることを強く実感しています。
この経験を起点に、子ども食堂でのアート体験や、学校に行くことが難しい病児に向けた「こどもホスピス芸術学校」など、芸術を通じた多様な活動を広げてきました。どの現場でも、状況に応じてどんな体験が最適かをアーティストと丁寧に相談し、一つひとつのプログラムを創り上げています。
日本では芸術の社会的価値が十分に認識されているとは言えませんが、私たちは芸術が人の心を動かし、社会を豊かにする力を信じています。若手アーティストが社会貢献に関わる機会をさらに広げ、芸術が社会の中で活かされるプラットフォームを大きくしていきたいと考えています。
「音楽とアートで笑顔」をモットーに、これからも心を込めて活動を続けてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
理事長 厚地 美香子


















