受賞者紹介

第54回 社会貢献者表彰
かぶしきがいしゃ ほうせい

株式会社 豊生

(広島県)
株式会社 豊生 取締役 山本 晃二
取締役 山本 晃二

矯正施設を出所した人たちの就労を支援する求人誌「NEXT」を発行する株式会社豊生は、2012年に松江刑務所を出所し、就職先に困っている中、広島県尾道市の建設会社社長に雇用してもらい、慣れない中必死で働いた後、建設足場業の会社を起業した山本晃さんによって2015年に設立された。元受刑者で保護観察終了後に職に就いた人の再犯率は7.5%、反対に職に就いていない人の再犯率は72%といわれる。
「NEXT」を発行するきっかけは、当時現場作業をしていた山本さんが、社長から「足場工事の人員を連れてきてもらいたい」と営業職を任されたこと。人脈もない広島県でどうしたらいいか考えていたときに、自身が就労に苦労した経験から、受刑者に声をかけてみようと思い、地域の保護司、協力してくれる雇用主、広島県就労支援事業者機構などにコンタクトを取り、必要な事について調べを進めた。最初は依頼された人員確保が中心だったが、数多くの受刑者とやり取りする中で、足場や建設業以外の仕事を望む人も大勢いることを知り、広く就労支援ができる活動をしたいと、全国的に求人誌を発行する事業も開始した。

この度は弊社の事業活動内容である、『社会復帰応援求人誌NEXT』につきまして、大変栄誉ある賞を受賞させて頂きまして、本当にありがとうございました。

心より御礼申し上げます。

元を辿れば、2015年に自社の本業である建設業の人材確保の為に始めたこの受刑者の方々に向けた就労支援ですが、様々な方々と出会い、自社でも雇用させて頂く機会が増えていくにつれて社会問題にもなっている再犯率の事や受刑者の方だけに留まらず、社会の様々な偏見の中で、頼る場所も人も居ない中でそれでも社会復帰をして行かなくてはならないという方々が沢山いらっしゃる現実に目が行くようになりました。

恥ずかしながら私自身も過去に2度、合計で7年間の服役を経験している『元受刑者』です。

こうした事実を正直に言うと受け入れがたい人には不快な想いにさせてしまうのが大変申し訳なく、非常にもどかしい思いですが、変えることが出来ない過去に人はこだわります。

刑務所を出所後約8年の時間が経ちましたが、現在、25人程の仲間たちと一緒に何とか社会人の一員として一生懸命に仕事をして生活し、家族と笑い合い、お客様にも今をそしてこれからを見て頂き評価をして貰えるこの全ては『環境』が起因する所が大きいと感じます。

思い返せば私は今まで本当に沢山の周りの人に恵まれて助けて貰って来ました。

その当時は自分の事だけしか考えられず、心の余裕も無く、お金も全くありませんでした。

しかし、現在当時に比べて少しばかりの心のゆとりが出来たのならば、当時私に声を掛けてくれた方々のように今度は自分が今、目の前で困っている人に出来る限りの手助けをするのは、人様に施しを受けてきた人間として当然のことだと考えてこの『社会復帰応援求人誌NEXT』の活動をしております。

現在は様々な協力団体様のお力添えを頂きながら、求人の事業も拡大してきておりますが、昨年度からは法務省の就労支援アドバイザーにも任命して頂き、活動の幅も広がって来ております。

今後もより一層の努力をして、環境さえ用意できれば変われる方々の社会復帰に向けて社会への恩返しとしてこの活動を続けて参りたいと思います。

この度は本当にありがとうございました。

取締役 山本 晃二

  • NEXT1月号
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  • 更生保護広島大会 表彰式
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  • 更生保護広島大会 感謝状
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  • 講演会の様子
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  • 自身の出所後 受け入れてくれた社長と山本
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