受賞者紹介

第51回 社会貢献者表彰

社会貢献の功績

おおたに じゅんこ

大谷 順子

(福岡県)
大谷 順子

大学卒業後、放送分野で仕事をされていた大谷さんは、福岡子ども劇場の設立に参加したことがきっかけで、子どもの文化的な環境を整えるための活動を行う中、子どもとのふれあいを通じて、彼らの持つ悩みに心を寄せ、子どもの社会的環境がライフワークとなり、2001年には日本で2カ所目となる、子どもの電話相談、「チャイルドラインもしもしキモチ」を立ち上げる。
また、子どもを取り巻く問題に取り組む団体が協力することの必要性を訴え、ネットワークと交流を深める拠点として、「子どもNPOセンター福岡」を立ち上げる。子どもに関する様々な人脈を持つ大谷さんに、行政から里親を普及させる為の協力要請があり、フォーラムなどを開いて広く里親の普及活動を行うと共に、世界の児童養護施設の見学など、情報収集を行い、日本では初めての施設となる、「SOS子どもの村」を福岡に設立する為に尽力するなど、子ども分野の市民活動家として、これまでに、子どもの社会的環境整備に関連する多くのNPO法人を立ち上げてこられた。

推薦者:坂本 雅子

このたびの社会貢献者表彰の受賞はまことに光栄なことと、厚くお礼を申し上げます。

身の危険も顧みず人の救助に当たられた方々や、さまざまな困難を抱える人々に寄り添い支え続けてこられた方々、また海外にあって、人種、国籍を超えて困難にある人々のために身を挺こられた方々と席を同じくして、この社会は、このような方々によって支えられているのだという感慨を強くし、身の引き締まる思いでございました。同時に、こういった方々に対して、スポットライトをあててこられた貴財団に敬意の念を覚えたところでした。

私自身をふり返りますと、今を生きる子どもたちを思い、夢中で走ってきた人生でしたが、申すまでもなく個人でできたことはひとつもなく、多くの子どもたちの苦難を目にして、動かないではいられない市民の連携のなかにありました。

日本の子どもたちの状況は、いま、7人に1人が貧困にあること、虐待の増加とともに親と暮らせない子どもの増加、自殺者の総数が減少する一方で19歳以下の子どもの自殺は増え続けているなど、看過できない状態があります。これに対して、子ども虐待防止、里親の普及と支援、青少年の自立支援、不登校の子ども支援・子どもの居場所・学習支援・子ども食堂、チャイルドライン、などなど、多くの市民が取り組んでいます。

私も、「子ども劇場」や「チャイルドライン」、「子どもとメディア」、「SOS子どもの村JAPAN」、「子どもNPOセンター福岡」などのNPOの設立に関わり、多くの人々とともに活動してきました。その経験からも実感していますが、市民一人ひとりやNPOの個別の頑張りでは限界があり、その声も社会に届きにくい状態があります。福岡では、20数年前からそれらの市民や団体のネットワークをつくり、県内に広げてきました。「子どもにやさしいまちづくりネットワーク」とよびます。子どもの権利尊重を基本理念として、子どもが大切にされる社会を、自分たちの住む自治体から実現していくために、市民のネットワークをつくり、行政とも連携していこうというものです。

子どもを取りまく環境には厳しいものがありますが、一方、少しずつでも、多くの方々の粘り強い努力によって明るい方に向かっていることを確信しています。そのことに希望を持ちながら、これからも力を尽くしていきたいと思っております。

この度の受賞は、いっそうの励ましをいただくものであったことに感謝申し上げます。

  • 2010年開村式で後援会会長あいさつ
    2010年開村式で後援会会長あいさつ
  • 2015年市長がコーディネイトする里親推進フォーラム
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  • 2018年異分野の人々が議論するフォーラム
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  • 2018年総会で報告する大谷
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  • 開村式・インターナショナル事務局長・市長・後援会長迎えて
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  • 子どもの村の子どもたち
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  • 子どもの村の中庭で
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  • 毎年開催している市民フォーラム
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