受賞者紹介

第51回 社会貢献者表彰

人命救助の功績

すずき ゆうすけ

鈴木 雄介

(宮城県)
鈴木 雄介

2017年9月22日21時30分頃、22名が乗車した高速バスが、宮城県のJR仙台駅前から古川方面へ向かい、東北自動車道の下り線を走行中、三本木インター手前に差しかかった所で、道路の中央分離帯にバスの右側面から接触しながら走行を続けた。
バス内の通路を挟み最前列の左側のシートに公務員の男性A氏(推薦辞退)、同右側に鈴木氏が着席していたところ、運転手が運転席で後ろにもたれるようにぐったりするのを見たA氏は、運転席に咄嗟に移り、運転手の膝の上に腰掛けるようにして座りハンドルを支えた。同時に鈴木氏も運転席に駆け寄り、ハンドブレーキを引き、バスを路肩に停車させた。
運転手は病院に搬送されたが死亡。二人の咄嗟の行動により乗客は全員無事で、重大な交通事故になるところを未然に防いだ。

このたび第51回の社会貢献者表彰式典に参加させて頂き、ありがとうございました。

歴史ある式典において人命救助の功績として表彰されたことは驚きと喜びでいっぱいです。私が遭遇した事故は、高速バス運転手が意識を失い、同乗していた乗客と協力し、バスを止め重大な事故を未然に防いだことです。

通勤で毎日使用している高速バス(宮城県仙台発古川行き)に乗車中に事故が発生しました。あと3~4Kmで降車という地点で、徐々に速度が落ち始め「あれ?減速のタイミングが少し早いな?」と感じ、窓の外に視線を移すと中央分離帯が目の前に見えて「えっ!?」と思った直後「ドン!」という衝撃とともにバスは中央分離帯に接触しました。

その直後、同乗者と協力し、私は咄嵯に運転席に駆け寄り、2、3回運転手に声をかけましたが全く反応はありませんでした。ハンドブレーキを操作し同乗者と無事にバスを停車させることができました。高速道路路肩に停車後、救急要請と、発煙筒を使用し緊急対応をしました。

救急車が到着するまでの問、乗客と手分けをして運転手の心臓マッサージ等の救命対応に努めました。夜問で雨の降る中、高速道路での事故ではありましたが、乗客に怪我無く、二次被害もなく無事に帰宅することができました。今後も社会に少しでも頁献できるように今後の生活に活かして生きたいと思いました。

運転手の方は救急搬送されましたが、後日亡くなられたと伺っております。

ご冥福をお祈りいたします。

 

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