受賞者

第51回

人命救助の功績

いしい まさと

石井 幹人

(新潟県)

2018年3月30日、午後9時15分頃、石井氏は仕事から自宅に帰ったところだった。しばらくするときな臭く、焦げたような臭いがするので、外に出てみると自宅から40.50メートルの距離にある町内の女性宅の家の2階部分から火が出ていた。
携帯電話で119番通報をしながら駆け付けると、1階部分は煙は出ていたが、火は見えなかった。玄関の戸を叩き、まだ中に人がいるか確認してみると、うめき声のようなものが聞こえたが、それは直ぐに聞こえなくなってしまった。そこでやむを得ず、玄関の鍵の部分のガラスを割って、中に入った。
すると玄関の隣の部屋のソファに放心状態の女性が横たわっていて、しゃべることも出来なかった。立たせることも背中に背負うことも駄目で、その間に火は1階部分のカーテンや障子に移り、回りが真っ赤になった。
無我夢中で普段では考えられないような力が出て、女性を抱え上げて外に出した。
救出後3.4分で消防車、救急車、パトカーが来た。すぐに消防車が放水を始めると同時くらいに、全体に火の回った家は崩れ落ちた。
救助された女性は救急車で病院に収容され、無事であった。石井氏は玄関戸の割れたガラスで足を切り、3週間程通院したが無事であった。

石井 幹人

【受賞に至った経緯】

普段の私は、新潟県五泉市という街で、行政書士などの資格を活かした業務を行っています。事件当日は、仕事が終わり自宅でシャワーを浴びて髪を乾かしていた時でした。

しばらくすると、何やらとても焦げ臭く、何かが燃えている匂いがしてきました。気になり台所や火を扱うような場所を確認しましたが異常はありませんでした。

しかし、焦げの匂いが更に強くなってきたので、懐中電灯の代わりに携帯電話を持って家の外の確認に出てみると、今回の事件現場の方が真っ赤になっており、直ぐに火事だと分かりました。

急いで現場に走りながら消防署へ連絡し、消防車の要請を行いました。

現場は2階部分が燃えており、階下はまだ火の手が届いていなかったので、直ぐさま住人の安否を確認する為、玄関の戸を叩いて大声で呼びかけを行いました。

戸を叩くと、叫び声のような声と建物が軋んで壊れていく音が聞こえましたが、一向に住人の方が出てくるような状態ではなく、このままではやむを得ないと判断し、施錠されていた玄関のガラス戸を叩き割ることにしました。

玄関から居間に移ると障子戸やカーテンといった回りの物があっという間に燃えていくような状況で、住人の女性はソファーで動けないような状態にありました。

直ぐさま女性をソファーから抱えて連れ出し、何とか屋外に避難したものの、その場所も余りの熱風で、火傷しそうでした。この時、我にかえり、改めて火災の恐怖を覚えました。

その後、消防車や救急車などが到着し、女性を本当に安全な場所(病院)へお連れできて良かったと思います。

【式典に参加して】

何よりも式典で思ったのが、各々の受賞者の経歴、貢献活動を拝聴すると、実に容易ならざる、大変な活動を行ってこられたのだと痛感させられました。

自分の人生をかけてその貢献活動されてきた方、国内のみならず海外でも活動をおこなう方、自分自身の命を顧みず社会貢献を行う功績は実に感服するものばかりでした。

そのような経歴の方々と肩を並べさせて頂き表彰を受賞するのは、とても誉れ高いものだと思いました。

式典では、受賞者同士の交流が行われ、各々の活動や情報交換などの親睦が図られ、とても楽しい時間となりました。おかげで、受賞者や関係者同士での交友も深まり、大変よい思い出となりました。重ねてお礼申し上げます。

最後になりましたが、このような名誉ある式典の開催こそが、また次へ担う社会貢献活動への原動力になるものだと思いました。

どうもありがとうございました。

 

  • 家の中に入った時の様子
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  • 駆けつけた時の火災現場
    駆けつけた時の火災現場
  • 新潟日報
    新潟日報