受賞者紹介

第46回 社会貢献者表彰

社会貢献の功績

とくていひえいりほうじん にいがたこくさいボランティアセンター

特定非営利活動法人 新潟国際ボランティアセンター(NVC)

(新潟県)
特定非営利活動法人 新潟国際ボランティアセンター(NVC)代表理事 金子 洋二
代表理事 金子 洋二

1989年に新潟市で結成され、ベトナムの貧困層大学生への奨学金支援事業や同国の障がい児支援、フェアトレード事業、小学校建設事業、また、日本国際ボランティアセンターとの共同事業としてラオスの農村生活改善普及員プロジェクト、農林複合プロジェクト、森林保全と持続的農業推進事業などを行なっている。長年にわたって新潟という地域に根ざした国際協力活動の発展に貢献し、ベトナム奨学金支援事業に於いては、奨学金を受けることで日本に興味を持ち、日本語を勉強し、卒業後日系企業に就職する人もいるといった成果を上げている。

推薦者:特定非営利活動法人 にいがた NGO ネットワーク
当団体代表(向かって右)ベトナム奨学金需要式にて奨学生から感謝の気持ちとして果物を受け取る様子(左は事務局長)
当団体代表(向かって右)ベトナム奨学金需要式にて奨学生から感謝の気持ちとして果物を受け取る様子(左は事務局長)

私共は、新潟市に拠点を置く国際NGOです。「地球上に作られた人と人との境界を越え、心に響き合う交流を通じて、幸せな未来に向かって助け合い育ち合うきずなを作るかけ橋となる」をビジョンに掲げ、国境や人種、宗教、世代の壁、経済格差などの見えない壁を越え、幸せな社会をつくる人材の育成を目指して活動を続けて参りました。

1989年、日本国際ボランティアセンター(JVC)の谷山博史氏が新潟大学でゲスト講演をされ、当時担当されていたラオス事業における資金難に言及したことがきっかけとなり、同事業への資金援助を目的とした「愛のかけ橋バザー」を開催。そのことが翌年の団体設立へとつながり、今日まで26年間に渡り様々な事業を展開してきました。

中心となるフィールドはベトナムのホーチミン市とその周辺に広がる農村地帯です。これまでの主な実績は小学校の建設(20校)、大学生への奨学金授与(約1,000人)、孤児院および社会食堂の建設、年1回のスタディツアーなどがあります。

ベトナム以外では、バングラデシュでの補習教室や母親向け識字教室の運営、ケニアにおける植林ボランティア、旧ユーゴスラビア難民支援を目的としたチャリティコンサートの開催などを手掛けてきました。また、前述のJVCのラオス事業に対しては、発足以来一貫して資金提供を続けています。
日本国内の活動としては、資金調達の柱である「愛のかけ橋バザー」が毎年多くのボランティアにより支えられ開催されています。また、広く市民の啓発を目的とした「地球を知る講座」は85回を数えました。ユニークな取り組みとしては、新潟市国際交流協会との協働による新潟市内在住の私費留学生に対する国民健康保険料助成事業があり、受給者から高い評価をいただいています。

以上の通り、私たちの活動は決して派手ではありませんが、何事においても互いに顔の見える関係を基礎とし、「支援」ではなく「育ちあう」ことを旨として世代を超えて受け継がれているものです。この度の社会貢献者表彰は、私共の様なボランティア組織が継続していくことの難しさに光を当ててくださったものであり、関係者一同にとってこの上ない励みです。同時に、表彰は過去の実績に対してだけでなく、未来への期待も込められたものと受け止め、現状に安住することなく、より充実した活動を心がけて参る所存です。この度は本当に有難うございました。

代表運営委員 金子 洋二

  • ベトナム小学校支援事業にてこどもたちと共にアートを作成して交流した様子
    ベトナム小学校支援事業にてこどもたちと共にアートを作成して交流した様子
  • ベトナムフェアトレード事業にて寄付したミシンで縫製技術を学ぶシェルターの女児たち
    ベトナムフェアトレード事業にて寄付したミシンで縫製技術を学ぶシェルターの女児たち
  • ベトナム障がい児支援事業にて自立に向けて線香を作成する技術を学ぶ様子
    ベトナム障がい児支援事業にて自立に向けて線香を作成する技術を学ぶ様子
  • ベトナム奨学金支援事業にてベトナムの学生と日本の若者が交流する様子
    ベトナム奨学金支援事業にてベトナムの学生と日本の若者が交流する様子
  • 2015年11月に実施した設立25周年記念事業の様子。ベトナムから海外ゲストを招いて、新潟で実施。
    2015年11月に実施した設立25周年記念事業の様子。ベトナムから海外ゲストを招いて、新潟で実施。
  • チャリティーバザーの様子。新潟県内外から多数の寄付が集まる。
    チャリティーバザーの様子。新潟県内外から多数の寄付が集まる。
受賞者とみなさまをつなぐプラットフォームプロジェクト「ひとしずく」