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受賞者紹介

平成17年度
第3部門 特定分野の功績 21世紀若者賞
きむ ちょんみ
【受賞の言葉】
 今後、日本でハンセン病の発病はないと言われています。
 病気がなくなると同時に、その歴史まで風化させないよう、若い世代とともに学び、これからの社会づくりに取り組んでいきたいと思います。
 また私自身も今後、賞の名に恥じない生き方をしていきたいです。
金 正美  (昭51. 1. 1生)神奈川県川崎市


大学在学中からハンセン病元患者と交流を続け、同病に対する正しい理解と偏見・差別の除去のために講演・著作・TV番組等を通じて啓蒙活動を行い、元患者の社会復帰を支援されている。
(推薦者:吹浦 忠正)

Ms. Chonmi Kim
(Born on January 1, 1976) Kanagawa Prefecture

While continuing communication with former leprosy patients, Ms. Kim is conducting an educational campaign for a correct understanding of leprosy and for removing prejudice and discrimination through giving lectures, writing books, and appearing on television, supporting former leprosy patients in their return to normal life.
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 金正美さんは、ハンセン病元患者に対する偏見と差別の問題に10年前から一貫して取り組んできた。きっかけは、大学でハンセン病施設との交流に参加し、自分達若い世代がハンセン病元患者に対する偏見と差別の問題について何も知らないという事実に気づいたことだった。金さんは、その気づきを放置せず、その後も一人足繁く草津のハンセン病療養所に通い入所者からの聞き書きを続けた。
 最初の訪問から半年後の1996年4月、「らい予防法」が廃止されたが、元患者への差別・偏見は依然として日本の社会に根強く残った。金さんは「聞き書き」を卒業論文にまとめ、出来る限り多くの場でその論文の内容を発表し、ハンセン病への正しい理解と偏見の除去に努めた。
 大学卒業後も金さんは、会社勤めの傍らライフワークとしてその活動を続けている。ハンセン病元患者で詩人の櫻井哲夫氏を祖父のように思う金さんは、氏を療養所に訪ね続けて来たが、病気のため10指を失い、眼球や顔面の様々な機能も失った櫻井氏の社会復帰の第一歩として、氏の家族や郷里の理解を得た上で、津軽への里帰りを実現させた。その様子はテレビで全国に放映され、多くの視聴者からハンセン病理解に役立ったとの反響が寄せられた。番組は全国の自治体や教育機関で人権学習の教材として廣く活用され、自らの活動とこの問題についてまとめた金さんの著書は、大学や医療系専門学校で教材テキストとして用いられている。金さんは、ハンセン病問題を中心に他者理解、共生社会、バリアフリー問題などを絡めて、学校や自治体を中心に全国で活発な講演活動を行い、若い世代と共に生活の中で人権問題を考え、世論を動かす結果に繋げようと努力を続けている。