NPO法人 こうちネットホップ
地方の路上生活者は、少ないだけに目立ちやすいため、大都市のようにあるところに一定数集まっているわけではなく、ひっそりと見つからないように生活している。気づかれにくく福祉に結びつくことが困難な状況になっていて、まさにその状況にある高知県で路上生活者を支援しようと、高知県立大学の田中きよむ教授らが2010年に設立したボランティア団体(現NPO法人)。毎月ボランティアらと夜回りを行い、食料やカイロなどを路上生活者に配りながら、必要なものや困りごとの聞き取りをする中で、彼らは経済的貧困に加えて、関係性の貧困、ひいては心の貧困に陥っていることを知った。そして必ずしも定住先を見つけることや、故郷に帰ることを望んでいるわけではないことも知り、必要な時や緊急の時に繋がる先があることが、彼らにとって一番望ましいことだと、何十年も関係を保ちながら見守っている。一方で、DVや家庭に居場所がなく、安定した収入が得られるまで、一時的に滞在できる場所を求めている人たちの存在も知り、2021年からシェルターとしてアパート2部屋所有して、生活の立て直しを支援している。
私たちは、2010年にホームレス支援のボランティア団体として出発し、都会とは異なり見えにくいホームレスの方々へのコミュニケーションを交えながらの夜回り支援として、お声がけ、食材提供、連絡先を書いたポケットティシュやリーフレットの配布、携帯式懐炉や衣類の提供をおこなってきました。あわせて、無料低額診療所や福祉事務所への同行支援や就労支援も必要に応じておこなってきました。さらに、学習会や講演会の開催、先進地視察調査などもおこなってきました。
2022年1月からは、シェルター事業としてアパート2室を「ステップハウス」としてオープンしました。そして、同年4月、NPO法人の認証をうけました。
「ステップハウス」のスタートによって、それまでの夜回りでお会いする野宿生活者の方々だけではなく、DV被害、虐待、親子間暴力、パワハラ、依存症、コロナ後遺症等に悩み苦しむ方や、様々な障害をもつ方々、刑余者、ヤングケアラー、ひきこもりなど、たとえ家があったり家族がいたりしても、自分の心の居場所を探し求めている人々として「ホームレス」を広く捉え直し、支援活動をおこなってきました。そのような多様な生きづらさを抱えた方々との出会いが生まれると同時に、行政や専門機関、関係団体との連携・協力関係も生まれてきました。
このような活動を続けながら、ボランティア団体発足時を起点として、今年で15周年を迎えることができました。細々とした活動を曲がりなりにも続けて来られたのは、関係者の方々の温かい励ましやご協力があったからこそであり、謹んで心よりお礼申し上げたく存じます。
今後は、炊き出しなどをするなかで、潜在的なホームレスの方々の発見につないだり、「ステップハウス」を増設することによって、増えつつあるシェルター・ニーズに応じたり、常駐的なスタッフを確保しつつ事務局体制を強化していく夢をもっております。そして、学生や卒業生など若い世代も、「心の居場所」の交流・相談相手になって、多様な生きづらさを抱えた人々に寄り添える関係づくりをしてもらえたらと願っております。
代表 田中 きよむ














