株式会社 ローランズ
「みんなみんなみんな咲け」の願いを込めたスローガンを掲げ、障がいや難病、様々な困難と向き合うスタッフを多数雇用している花屋を運営。代表取締役の福寿満希さんは、2013年にフラワーギフトを扱う会社を設立。その後、障がい者の雇用を本格的に始め、カフェを併設する生花店を2017年東京原宿にオープン。次いで主にレンタルグリーンなどを扱う天王洲アイル店、東京都に認証されたソーシャルファームの晴海店、横須賀では花の栽培をするローランズファーム、グループホームのローランズハウスも運営している。現在、従業員100人のうち7割が障がい当事者。仕事を細分化し、その人の特性に合わせた仕事+チャレンジが必要な仕事をすることができる。配属された部署で仕事や人間関係で支障が出ても、辞める選択の前に社内ジョブチェンジできるようにしている。またチームで仕事をすることで、互いを思いやり、誰かができないことはチームのなかで補い合う。障がい者の継続的な雇用促進を目的に、日本初の試みとして2019年にウィズダイバーシティ有限責任事業組合を設立。中小企業が地域の障害福祉事業者と連携して、共同で障がい者を雇用する仕組みである。現在15社が参加し、この仕組みによって57人の障害者雇用を創出した。
私がローランズを始めた原点は、教育実習で訪問した特別支援学校で耳にした「ほとんどの子は働くことができません」という言葉でした。一方、子どもたちは将来なりたい仕事を目を輝かせながら話してくれました。「障害と向き合う子どもたちの働く夢を叶えたい」という思いが芽生え、子どもたちの夢の一つだった花を選び、23歳でローランズを創業しました。
しかし、道のりは平坦ではありませんでした。起業3年目でようやく事業が軌道にのり、障害者雇用をしたいと打ち明けたとき、当時の仲間から理解が得られず、スタッフ全員が離れていきました。さらに、新店舗候補の物件オーナーから障害者雇用について承諾のサインをもらえず、計画が白紙になったこともあります。福祉事業のイメージにもなっている「狭くて、暗くて、遠い」というイメージを一掃したい思いと「憧れの街で働く」が障害者の働く場の選択として広がってほしいという思いを諦めず、その後日本財団様の支援も頂きながら、ローランズは現在、原宿店・晴海フラッグ店・天王洲店とローランズファーム横須賀の4拠点へと広がりました。
今、ローランズでは約140名の従業員が働き、そのうち約7割が障害や難病と向き合っています。私たちは、作業工程を10工程ほどに細分化し、スタッフの得意を生かして工程ごとのプロフェッショナルを育成しています。その結果、スキルを積み上げ、福祉サポートを卒業して一般就職へつながったスタッフも輩出してきました(A型からの一般就職数は全国平均の5倍)。花を介して、スタッフが自信をもって社会とつながっていく姿は、私たちにとっても大きな喜びです。
一方で、社会全体を見渡すと、働ける年齢の障害者は全国で約356万人いるにもかかわらず、そのうちの約8割は未就労ともいわれています。ローランズの取引先には中小企業も多くいますが、「障害者雇用を諦めざるをえない」とよく聞きました。そこで2019年には「ウィズダイバーシティ有限責任事業組合」を立ち上げ、中小企業と福祉事業所が連携して障害者を共同雇用する仕組みを構築しました。2025年7月現在、組合には日本最多の17企業が参加し、これまでに24名の新たな障害者雇用を創出することができました。しかし、この「組合」という仕組みがあることの認知度が低いことが課題でもあります。
今回「社会貢献者表彰」をいただいたことは、中小企業が障害者雇用を諦めずに推進していくための選択として、ウィズダイバーシティを知っていただける契機になり、改めて感謝いたします。
今回の受賞を励みに、これからも立ち止まることなく、「みんなみんなみんな咲け」が実現する社会に向けて挑戦してまいります。
株式会社ローランズ 代表取締役 福寿 満希















