受賞者紹介

第64回 社会貢献者表彰
※ 掲載内容(名称、活動内容、代表者名、肩書き等)は受賞当時のものです。

認定NPO法人 フードバンク北九州ライフアゲイン

(福岡県)
認定NPO法人 フードバンク北九州ライフアゲイン 理事長 原田 昌樹
理事長 原田 昌樹

2013年、原田昌樹さんは福岡県で唯一のフードバンクとしてフードバンク北九州ライフアゲインを設立(2014年法人化)し、「すべての子どもたちが大切」とされる社会の実現を目指して、食料支援、学習支援を通じて子どもの養育環境を守る活動に取り組んでいる。理事長で牧師でもある原田さんは、ご夫妻で2000年頃から里親をしたり、夜回りをして孤立する人や人生をやり直したいと願う人たちと出会い共同生活を送った。その経験から、幼少期の家庭崩壊や虐待などで受けた心の傷は大人になっても癒えず、苦しみ続いていくと知り、幼少期の養育環境を地域で守る必要があると考え、活動を開始した。現在、北九州市内の支援が必要と想定される子育て世帯1万5,000世帯の内、約4,000世帯とつながっている。協力企業は約240社、地元商工会議所との連携でロス食品ではない野菜・果物なども要支援世帯に配布している。給食のない夏休み・冬休みにはお腹いっぱい大作戦を実施し食料を届けた(2024年度は延べ2,600世帯)。子ども食堂(3か所)、無料学習塾、無料自習室も運営。そのほか企業や地域自治会などと協働して実施した地域住民が集う場には、300人超が参加。さらに乳幼児育児の孤育て防止として家庭訪問型子育て支援事業ホームスタートを開始し、親への傾聴、家事、育児、外出のサポートを通して親子に寄り添う。すべての子どもは社会の宝と考え、こども一人ひとりの未来を守るために尽力している。

推薦者:社会福祉法人 北九州市社会福祉協議会 会長 小林 一彦

このたびは、私どもの活動にこのような名誉ある賞をいただき、心より感謝申し上げます。

「お母さんはいつも私たちがおなかいっぱいになってから食べます。今度は一緒に食べられます。ありがとうございます。」

こどもの字で書かれたお便りが私たちの元へ届きました。食品を届けたご家庭からでした。きっとこのお母さんは自分の食事は我慢して、こどもたちに先に食べさせているのでしょう。おなかいっぱい食べさせたい母親の願いに胸がぎゅっと締め付けられます。

厚生労働省「国民生活基礎調査」(2022年)によると、日本のこどもの貧困率は11.5%。 一見豊かに見える現在の日本でも、こどもの9人に1人が貧困という深刻な社会問題が存在しています。ひとり親世帯の半数が経済的に厳しい生活を強いられ、物価高騰も重なり、親子の暮らしは日々厳しさを増しています。その一方で、日本では年間464トンもの食品がまだ食べられる状態で廃棄されています。(農林水産省及び環境省「令和5年度推計」) 。食べることができないこどもがいる現実と、捨てられる食品の現実。この矛盾に、私たちは強い危機感を抱きました。

私たちフードバンク北九州ライフアゲインは、企業や個人から寄贈いただいた食品を、困難を抱える親子に無償で届ける活動を行っています。食料支援を入口に、「助けてほしい」の声に応え、孤立した親子を社会とつなぐことを目指しています。現在、継続支援世帯は150〜170世帯に及び、受け取りの場ではスタッフが話を聴き、必要に応じて行政や専門機関と連携して支援を拡げています。

さらに私たちは、地域で子どもを育てる力を高める活動にも取り組んでいます。子ども食堂、無料学習塾・自習室、乳幼児家庭への訪問型子育て支援「ホームスタート」などを通じ、親子が孤立せず、地域全体でこどもを見守る仕組みづくりを進めています。

困難な状況でこどもを守ろうとする親がいる限り、私たちは寄り添い続けます。「ひとりじゃない」と感じられた瞬間、親もこどもも前を向く力を持つことができます。かけがえのない宝物であるこどもたちが、そして今を生きる大人たちが「生まれてきてよかった」と心から思えるやさしい社会、誰も取り残すことのない助け合いの社会を目指しています。

そして、将来、北九州での活動モデルが全国のこどもたちに寄与できることを願っています。

 

  • 子ども食堂たらふく亭
    子ども食堂たらふく亭
  • 子育てひろばもぐもぐ
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  • 子ども宅食「お腹いっぱい大作戦」箱詰め作業
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  • 街頭募金活動
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  • ランドセル譲渡会
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  • 食料支援準備
    食料支援準備
  • 君はかけがえのない宝物展
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  • 無料学習塾
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