受賞者紹介

第63回 社会貢献者表彰
※ 掲載内容(名称、活動内容、代表者名、肩書き等)は受賞当時のものです。

一般社団法人 日本フォレンジックヒューマンケアセンター

(愛知県)
一般社団法人 日本フォレンジックヒューマンケアセンター 代表理事 片岡 笑美子
代表理事 片岡 笑美子

SANE*を中心に精神科医、臨床心理士、公認心理師、精神看護専門看護師などの有資格者10名で性暴力被害者に支援を行う団体として2019年に設立された。性暴力被害者が負ったトラウマやPTSDの支援をはじめ、医療、法的、生活などに及んでサポートする。深刻な性暴力被害に対し何もケアされていないことに危機感を覚えていた長江美代子さんと片岡笑美子さんが愛知県内に病院拠点型ワンストップ支援センター「性暴力救援センター日赤なごやなごみ」を2016年に開設した。24時間体制で被害直後の緊急医療支援、心理的支援、法的支援、生活支援に取り組んできた。2019年センターの機能は病院事業として継続できるように地域の多機関多職種連携を強化し、長江さんが以前から行ってきた「女性と子どものライフケア研究所」を現在の形に法人化した。DV、虐待、性暴力に伴うトラウマやPTSDの治療が行える心理支援体制を整え活動している。また、2014年から実施しているSANE養成プログラムを拡大し、一人でも多くの方が性暴力被害や支援について学べる場の提供も行っている。性暴力被害に遭った人々が、自らの尊厳を保ち、被害という苦難を乗り越えていくことができる社会づくりを目指している。

*SANE;性暴力を受けた被害者からの相談・看護ケア・心理支援・情報提供・性教育など、専門的な看護ケアを提供できる看護師

この度は第63回社会貢献者表彰をいただき、心より感謝申し上げます。厳かなる式典では皆様方のおもてなしに感動するとともに今後に向けて活力と勇気を得ることができました。また、今回の受賞に参加された多くの方々の活動を知ることによって、思わぬ連携を図ることができ大変貴重な場を得ることができました。重ね重ね御礼申し上げます。

一般社団法人日本フォレンジックヒューマンケアセンター(以下NFHCC)は、任意団体であった「女性と子どものライフケア研究所」を法人化して2019年6月に誕生しました。まだまだ歴史の新しい団体でありますが、性暴力被害者支援の取り組みは10年以上前に遡ります。私たちが性暴力被害者支援に関わるきっかけは、性暴力被害に関する講演会において子どもの被害が多いことに驚愕したことでした。当時、勤務していた救命救急センターにもDVや児童虐待による外傷や性暴力被害に遭ったと思われる患者さんが受診されていました。「からだとこころを守るために、何とかしなければ」という強い思いで、病院拠点型ワンストップ支援センターを開設しました。医療の中で24時間365日対応できるシステム、地域の中で適切な支援につなぐための多機関多職種連携を図ることで、性暴力被害者の早期発見、早期介入につながりました。一方、多くの性暴力被害者は二次被害を受け、相談できずに長期にわたりトラウマを抱えPTSDに苦しんでいました。特に子どもの被害は発覚が遅く、その影響は一生を左右するくらい計り知れないものです。だからこそ一刻も早く支援につなげることが重要です。しかし、性暴力に対する社会の理解は乏しく、性暴力被害者支援体制も支援に関わる人材も十分ではありません。

私たちの活動は、急性期対応ができる病院拠点型ワンストップ支援センターを全国にひろめること、支援ができる人材の育成として性暴力対応看護師(SANE)の養成と教育現場や組織の中で初期対応ができるフォレンジック支援者を育てることです。そして、日本の中で最も遅れているトラウマ‣PTSD拠点をめざして、心理支援を一人でも多くの方に提供することです。

これからも人の暮らしのあらゆる場面における暴力の撲滅を目指し、一人一人が安全で安心に暮らせる社会を創造し、人々の生涯にわたるウェルビーイングの向上に寄与することを目指していきます。

代表理事 片岡 笑美子

  • シンポジウムでのあいさつ
    シンポジウムでのあいさつ
  • SANE研修の様子
    SANE研修の様子
  • ISVA研修修了
    ISVA研修修了
  • ゾンタクラブでの講演
    ゾンタクラブでの講演
  • NHK大阪「かんさい熱視線」出演時
    NHK大阪「かんさい熱視線」出演時
  • 性暴力救援センター「なごみ」にて
    性暴力救援センター「なごみ」にて
  • 性暴力防止セミナーでの講演
    性暴力防止セミナーでの講演
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