受賞者紹介

第63回 社会貢献者表彰
※ 掲載内容(名称、活動内容、代表者名、肩書き等)は受賞当時のものです。

NPO法人 ハート in ハートなんぐん市場

(愛媛県)
NPO法人 ハート in ハートなんぐん市場 理事長 吉田 良香
理事長 吉田 良香

宇和海に面した愛媛県南宇和郡愛南町では、昭和40年代(1965年~)頃から精神科医師、保健師らにより精神保健福祉活動が先駆的に取り組まれはじめた。1974年には、長期(精神)入院者が、養豚や農業など共同生活の中で自立することを目指した社会復帰施設が日本で2番目に開設されるなど、愛南町はゆるやかに精神障がい者の社会参加を進める土壌が作られていた。1960年代からあった唯一の精神科病院「御荘病院」では、精神障がい者がともに暮らしていける地域社会の実現にむけて、精神医療のあり方の見直し、地域医療へ転換、24時間対応の体制を整え「御荘病院」をおよそ20年かけて廃止し診療所へ転換した。同時に少子高齢化、産業の衰退によりかつての勢いを失った愛南町の生き残りをかけ、精神科医師や町の有志が2006年にハートinハートなんぐん市場を設立。地域のリソースを全て活かし、ソーシャルビジネスを次々に興し精神障がい者、高齢者、失業者、地域住民の雇用を創出。温泉、キャンプ場、レストラン経営、アマゴ養殖、稲作、柑橘類、原木シイタケ栽培(農林水産大臣賞)を行っている。栽培しているアボカドは銀座千疋屋でも販売され話題となった。地域の誰もが排除されず、主体的に地域が生き抜く取り組みに尽力している。

この度は社会貢献者表彰という大変名誉ある賞を賜りまして、誠にありがとうございました。これまで支援を頂きました多くの皆さまにこの場を借りてお礼申し上げます。

愛媛県愛南町では精神医療と保健が中心となり昭和40年代から精神保健福祉活動が始まりました。現在に至るまでの間、官民が一体となり精神障がい者の社会復帰~社会参加、子育て支援から高齢者支援など住民が主体となり様々なネットワーク活動も活発に行われてきました。そのような地域の中で、私たちの組織も平成19年に発足しました。当時の愛南町は第一次産業の低迷や雇用規模としては最大であった工場の閉鎖もあり、多くの人が職を失い、町全体が閉塞感に覆われていたことを記憶しています。私たちだけでは勿論そのような状況を打破できるとは思っていませんでしたが、障害者の方々も含めた町のひとたちが一緒に働ける場をつくり、少しでも地域へ貢献できないかと考えました。
現在では農業(原木しいたけ・アボカド・柑橘など)や飲食業(レストラン・弁当配食)、温泉宿泊施設の運営、川魚養殖などを行い、20代から80代までの様々な立場の方々が日々働いています。
愛南町での長年に渡る市民活動としての精神保健福祉活動が基礎となり、障害者が地域で暮らし、地域で働くことが当たり前になってきました。これも脈々と理念や活動を紡いで下さった先輩方のお陰だと感じています。

表彰式典にも参加させていただき、他の多くの団体の皆様の活動にも触れさせていただきました。多岐に渡る分野できめ細やかな支援活動が行われていることはもとより、既存の制度にとらわれず、社会的課題に取り組んでいる姿に感銘を受けました。
今後も愛南町では人口減と高齢化は着実に進み厳しさは増していきますが、私たちもしっかりと先を見据え、地域の福祉がより一層深化していくことに貢献できるよう尽力していきたいと思います。

最後になりましたが、この度は本当に有難うございました。

 

  • 原木しいたけの栽培
    原木しいたけの栽培
  • 柑橘の栽培
    柑橘の栽培
  • 宿泊施設
    宿泊施設
  • レストラン経営
    レストラン経営
  • アボカド栽培
    アボカド栽培
  • 川魚養殖
    川魚養殖
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