受賞者紹介

第61回 社会貢献者表彰

ブルーチーズ

(福岡県)
ブルーチーズ 代表 西岡 矩彦
代表 西岡 矩彦

福岡市を拠点に、視覚障がい者のために凸点で道路や駅などを示す、地図「点図」を作るボランティア団体。2002年9月に発足し、現在は同市近郊の会社員ら16名程が在宅での作業や週1回集まり、コンピューターを使って点字地図作りを行っている。その際、視覚障がい者も協力し、使い勝手やわかりづらい点など、詳細まで確認しながら使いやすい点字地図を作製する。点図は、県境や川や線路まで描写され、短縮文字や点の大中小などを組み合わせた表示ルールを作って識別できるようにしている。ブルーチーズで作る点図の特徴は、点図の横に墨字で実際の地図も描かれており、迷って道を尋ねる際に、晴眼者も同じ地図を見てコミュニケーションを取ることができる。また、道路地図だけでなく、繁華街のグルメマップや災害時のハザードマップ、時刻表、動物園の園内地図、星座の配置など、依頼に応じて地図化、点訳し、情報提供している。特に記号化した用語の解説がついたハザードマップは避難時の注意事項も書き添えられた、画期的な地図となっており、市でも採用されている。

推薦者:社会福祉法人 福岡市社会福祉協議会 ボランティアセンター 所長 小山 浩俊

2024年7月28~29日、社会貢献支援財団からのご招待により、帝国ホテル東京で開催された「社会貢献者表彰式典」の参列の栄にあずかりました。

 広い会場に、30団体の多数の方々が参列しておられるのにまず驚きましたし、またこの表彰式が61回にもなっていることにも驚きました。

正面のスクリーンに、参加団体の活動内容が次々と紹介されるのをみながら、社会に貢献している方々とその活動の多様さにも驚かされました。

私も、福岡市のボランティアサークル「ブルーチーズ」の代表者として、財団会長の安倍昭恵様から直接に表彰状を授かり感激いたしました。

「ブルーチーズ」は、今から30年前に設立され、これまで様々な活動をしてきました。視力障がい者の方々に、地図をはじめとした様々なものを点字翻訳する活動を続けてきました。

地図の翻訳としては、日本全体図をはじめとして、地方別地図、県別地図等や、さらにはヨーロッパや世界の国々の地図等を点字に翻訳しました。

グループに参加している視力障がい者の方からの要望に応えて、近々行くのを楽しみにしているオーストラリアや樺太等の地図も点訳しました。

福岡市には13階建ての大きな「博多駅ビル」がありますが、このビルの各階別の入居商店図を点訳した後、視力障がい者と手を組んで、2フロアにわたるレストラン街図の点訳を手にしながら散策した後、楽しく食事をしたのも忘れられない想い出です。

これからも、一層精進して、様々な点訳活動に取り組んで、視力障がい者の方々のために尽力して参りたいと思います。

  • ブルーチーズ活動風景
    ブルーチーズ活動風景
  • パソコンによるハザードマップ作製
    パソコンによるハザードマップ作製
  • ハザードマップの墨字プリント
    ハザードマップの墨字プリント
  • 福岡市7区のハザードマップと視力障碍者の校正風景
    福岡市7区のハザードマップと視力障碍者の校正風景
  • 視力障害者へのガイド風景
    視力障害者へのガイド風景
「ひとしずく」社会課題に立ち向かう方々を応援するサイト