受賞者紹介

第57回 社会貢献者表彰
いっぱんざいだんほうじん こくさいせらぴーどっぐきょうかい

一般財団法人 国際セラピードッグ協会

(東京都)
一般財団法人 国際セラピードッグ協会 創始者 大木 トオル
創始者 大木 トオル

ブルースシンガーとして日本人初の全米ツアーを成功させた経歴を持つ、大木トオルさんが設立した、病院や高齢者施設などで動物介在療法に参加するセラピードックの育成、普及、啓発等を行う財団法人。セラピードッグと共にリハビリを行うと、寝たきりの高齢者が歩けるようになったり、認知症で話せなくなった人が言葉を発するようになる、余命が長くなるなどの効果が現れる。1976年に渡米した際、セラピードックの存在を知った大木さんは、日本でも導入しようと、訓練所や協会を設立した。ニューヨークから連れてきたセラピードックと共に活動していたが、捨て犬の「チロリ」と出会い、自ら訓練して日本初のセラピードックに育てあげた。同協会のセラピードックは殺処分寸前で引き取られた捨て犬、または東日本大震災で被災し心身に傷を持った犬たち。大木さんが考案した45のカリキュラムを2年半かけて習得し、テストに合格した犬がベストを着用し出動できる。あるアメリカ人から「日本には犬のアウシュビッツがありますね。それが無くなるまで日本人のことは認めません」と痛烈な言葉を投げかけられた大木さんは、以来長年の働きかけを行い動物愛護法の改正に貢献。殺処分廃止の法律制定がされる日まで活動を継続する。

(一財)国際セラピードッグ協会では動物愛護の精神にたち、殺処分寸前の捨て犬たちを救助しセラピードッグに育成する活動を通して「犬・猫の殺処分廃止」と「人と動物の真の共存する幸せな社会」の実現に向けて活動しております。セラピードッグたちは現在、高齢者や障がい者、自閉症の子どもたちなどの心身のケアにあたり、認知症の進行緩和や心身の機能回復の補助をするとともに、皆さんに笑顔と生きる勇気をお届けし社会福祉に大きな貢献をしております。また捨て犬から日本初のセラピードッグ「名犬チロリ」を目指し多くのセラピードッグたちが社会福祉の現場で活躍しております。

3年以上に及ぶコロナ禍の中で、世界中の人々が自国の医療の現実を知り、命の尊厳を今一度考えるようになりました。それと同時に私たちは犬・猫などの動物の命のあり方と幸せに生きていく「共存」を真に考えなければなりません。そして今こそ日本は殺処分廃止を現実にし、世界に誇れる動物愛護国の仲間入りをする必要があります。スポーツと音楽と動物愛護の3つは、国境を越え人種や差別をも乗り越え、世界中の人々を1つにしてくれるとものと考えます。

全国から届くたくさんの温かなエールを胸に、今後も「命あるもの幸せになる権利がある」このスローガンに魂を込めて、「犬・猫の殺処分廃止」と「人と動物の真の共存する幸せな社会」の実現に向けて邁進してまいります。

音楽家
創始者 大木 トオル

  • 大木代表と名犬チロリ
    大木代表と名犬チロリ
  • 名犬チロリ
    名犬チロリ
  • チロリセラピードッグ活動
    チロリセラピードッグ活動
  • ゆきのすけ セラピードッグ活動
    ゆきのすけ セラピードッグ活動
  • 殺処分寸前を救助された捨て犬と被災犬たちがセラピードッグに育成されて活躍する
    殺処分寸前を救助された捨て犬と被災犬たちがセラピードッグに育成されて活躍する
  • 福島被災犬の除染
    福島被災犬の除染
  • 名犬チロリ記念碑 東京都立築地川銀座公園
    名犬チロリ記念碑 東京都立築地川銀座公園
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