受賞者紹介

第55回 社会貢献者表彰
えぬぴーおーほうじん ちいきかんきょうでざいんけんきゅうじょえことーん

NPO法人 地域環境デザイン研究所ecotone

(京都府)
NPO法人 地域環境デザイン研究所ecotone 代表理事 太田 航平
代表理事 太田 航平

京都で、環境まちづくり・仕組みづくりを専門として2001年より持続可能な地域づくりを市民・事業者・行政と協働のもと展開してきている。昨今、社会的に問題となっている“使い捨てプラスチック”問題に早くから警鐘を鳴らし、「脱・使い捨て」を掲げてきた。中でも、日本の三大祭りのひとつである祇園祭で「祇園祭ごみゼロ大作戦」を立ち上げ、夜店や屋台で使われている“使い捨て容器”を何度も繰り返し洗って使える容器「リユース食器」に切り替える活動を実施。約2,000名を超えるボランティアスタッフを集め、リユース食器の回収や資源の分別作業等を行う場所(エコステーション)を計画的に設置したことで、2014年ごみの4割減量に成功。この取り組みをもとに、大阪の天神祭でも2017年からリユース食器の導入を始めた。
年間、約400のお祭りやイベントでのリユース食器を活用した環境対策の支援をしているが、リユース食器を導入するお祭りやイベントはまだ少ない。温暖化、海洋プラスチックごみ(廃プラ)対策が問題となる中、環境に配慮した生活等を提案し広める活動を続けている。

推薦者:NPO法人 リボーン・京都

この度は、栄えある「社会貢献者表彰」をいただき、心からお礼申し上げます。長年の活動をこのように温かく励まして下さり、現場で活躍している職員やボランティアスタッフはもちろんのこと、これまで活動を応援いただいている関係者含め、大変嬉しく思っております。

地域環境デザイン研究所ecotoneの活動の特徴は、「市民の立場」から「地域」を変えていくことにあります。今や「持続可能な社会づくり」は国際社会のキーワードになりました。そのためには「経済・政治等の社会システムの変革」と「人々のライフスタイルの変革」が必要不可欠です。しかし、社会システムは国の仕事であり、ライフスタイルの変革は個人の課題と考えられがちです。また、「地球規模で考え、地域で行動を(Think globally, Act locally) 」という有名な標語があります。日本においてこれは、「地球環境問題は大きな課題なので、地球規模に考えつつも地域でできることをしていこう」と解釈されがちです。しかし私たちは、地球環境問題を引き起こす、人々の生活と経済活動の基盤となっている「地域」を変えることこそが問題の解決につながる、と考えています。たとえば地球温暖化問題といった一つの問題だけではなく、複数の環境問題や経済、社会的公正などの側面も含めて総合的に取り組んでいます。これは、環境問題そのものが一つの課題を解決しただけでは解決しきれないためです。

そのような考えのもと私たちは、20世紀型の産業構造である大量生産・大量消費・大量廃棄システムの変革や、人々のライフスタイルの見直しを図る仕組み/選択肢づくりなど、市民の立場から調査・研究・実践活動を展開してきました。

これまで長年取り組んで来ている活動の一つに、さまざまなお祭りやイベント向けに、リデュース(発生抑制)・リユース(再使用)の視点を盛り込んだ環境対策があります。短い時間の間に大量に発生するごみの原因となる「使い捨て容器」の代わりに、繰り返し何度も洗って使用可能な食器を「リユース食器」と名付け、屋台など飲食店に導入し、ごみの減量を具体的にサポートする活動です。このそもそもごみを発生させない仕組みづくりは、私たちが活動の拠点としている京都から全国に広がってきました。今では、地域のイベントからロックフェスティバルなどの商業イベント、さらには日本三大祭である京都の祇園祭や大阪の天神祭などにも導入されるに至っています。この広がりの裏には、たくさんの方の協力や応援がいつもあります。

今回の受賞を励みに、これからも持続可能な社会の実現を目指し、市民の立場から、事業者や行政とのパートナーシップのもと、さらに活動を広げていきたいと思います。ありがとうございました。

代表理事 太田 航平

  • 多くのボランティアスタッフと共に活動をしています
    多くのボランティアスタッフと共に活動をしています
  • 大規模イベントでもリユース食器の輪が広がっています
    大規模イベントでもリユース食器の輪が広がっています
  • 若手のリーダーを研修を通して養成
    若手のリーダーを研修を通して養成
  • 給水スポットの設置を通してペットボトルの削減を展開
    給水スポットの設置を通してペットボトルの削減を展開
  • リユース食器はみんなで洗浄
    リユース食器はみんなで洗浄
受賞者とみなさまをつなぐプラットフォームプロジェクト「ひとしずく」