受賞者紹介

第54回 社会貢献者表彰
えぬぴーおーほうじん にほんあにまるせらぴーふきゅうきょうぎかい

NPO法人 日本アニマルセラピー普及協議会

(兵庫県)
NPO法人 日本アニマルセラピー普及協議会 理事長 宮地 智恵美
理事長 宮地 智恵美

アニマルセラピーとは動物介在療法といい、本来は身体や心の障がいの治療を目的として行う療法。動物とふれあうことにより“癒しの効果”があり、その効果も広い意味で“アニマルセラピー”と考え、2002年に任意団体、2004年に特定非営利活動法人として犬介在のセラピー活動を行っている団体。
これまでに大学、小学校、幼稚園、保育園、特別支援学校、高齢者施設、障がい者施設、病院等の他、少年院や刑務所等の矯正・更生施設でアニマルセラピーやセミナー等の講演会を行っている。年間120件程実施し、これまでに2,000人以上に提供。刑務所においては、2008年から日本初のアニマルセラピーを実施している。これは単に西洋のプログラムに従うのではなく、日本の文化等を考慮した犬介在プログラムを研究者と共に開発し、受刑者の身体、心理、社会関係等に効果があること、参加犬や実施側もプログラム参加によりストレス等も軽減することを科学的に証明し学会や学術雑誌で世界に発信した。
その他に、犬のしつけ方教室、犬のための食育(食事指導)、犬とふれあいながら絵本を読み聞かせる「犬の絵本文庫」なども行っている。

推薦者:社会福祉法人 稲美町社会福祉協議会

この度は、NPO法人日本アニマルセラピー普及協議会【らぽーる】を社会貢献者団体として表彰して頂き誠にありがとうございます。

私たちは、真に人と動物が信頼しあって楽しく無理なく生活していける社会の創造を目指し、高齢者や子供・障がい者・動物(主に犬)の飼い主を中心にした一般市民に対して動物を通しての心の癒し・交流を深めるための各種事業を行い、保健・医療・福祉の増進と社会教育の推進、子どもの健全育成を図る活動に寄与することを目的として活動しています。アニマルセラピーとは、動物介在活動(アニマル・アシステッド・アクティビティ=AAA)、動物介在療法(アニマル・アシステッド・セラピー=AAT)、動物介在教育(アニマル・アシステッド・エデュケーション=AAE)の3つに大別され、それぞれ動物を介在させて各種効果を期待する活動のことを指します。【らぽーる】では、動物とふれあうことによって得られる「気持ちが落ち着く」「笑顔になる」「場が和み会話が増える」等の動物の不思議な力による“癒しの効果”も広い意味でのアニマルセラピーと考え、それらの垣根を設けることなくさまざまな活動を行っています。大学、小学校、幼稚園、保育園、特別支援学校、高齢者施設、障がい者施設、病院等での各種活動の他、官民協働運営の刑務所「播磨社会復帰促進センター」では、2008年から知的・精神障がいのある受刑者の更生プログラムとしてアニマルセラピーを導入し、受刑者の身体、心理、社会関係等に効果があることを科学的に証明しました。また、少年更生施設「加古川学園」では、2006年から月1回少年達と犬とのふれあい活動を継続実施し実績を残しています。

私たちのアニマルセラピー活動に参加するセラピー犬は、決して特別な犬ではありません。「【らぽーる】愛犬のしつけ方教室」でしつけ方を学び、良好な関係性を築いている一般の飼い主とその飼い犬たちです。アニマルセラピスト養成講座を通じて、科学的根拠に基づいた様々な理論を学んだ飼い主が、愛犬とともに活躍しています。その証として【らぽーる】では、2012年に兵庫県の功労動物表彰をセラピー犬として初受賞した「えびす」を筆頭に、2020年度までに計7頭が功労動物として表彰を受けています。これらを糧に、今後もセラピー犬・アニマルセラピストの養成に努め、アニマルセラピーのさらなる普及・発展を目指して活動を続けていきたいと思います。

最後になりましたが、日頃より私たちの活動にご理解・ご協力を頂いている皆様に心から感謝申し上げます。

理事長 宮地 智恵美

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