受賞者紹介

第54回 社会貢献者表彰
きょうとふりつあやべこうとうがっこう ゆらがわきゃんぱす ぶんせきかがくぶ

京都府立綾部高等学校 由良川キャンパス 分析化学部

(京都府)
京都府立綾部高等学校  校長 岸田 敏明
校長 岸田 敏明

京都府立綾部高等学校東分校(由良川キャンパス)は、農業科・園芸科・農芸化学科の専門学科が設置されている。校舎は由良川沿いに位置している。由良川はサケが遡上する最南端の大河であり、またアユが生育する100選に数えられる1級河川。課外活動で分析化学部の生徒たちは、川の素晴らしさと河川敷周辺のゴミ等の問題を多くの人に伝えるため、2009年から化学的水質検査、環境指標生物による生物的水質調査を行い、環境保全のため定期的な清掃活動、ゴミの調査などを実施している。
環境問題への意識を高めてもらうために、地元小中学校や保育園への環境出前授業を行っている。印象的な授業になるように「環境戦隊由良川レンジャー」として衣装を身にまとい児童参加型の環境劇を実施。河川敷のゴミは生徒たちでゴミ拾い等をしているが、年に一度市民に呼びかけての清掃活動「由良川クリーン作戦」を実施している。京都環境フェスティバル等地域での発表の場を利用し啓発活動にも取り組み、SDGsの「海の豊かさを守ろう」の達成を目指し、河川と海洋の保全に取り組んでいる。

推薦者:京都府教育庁指導部高校教育課

この度は、この様な名誉ある賞をいただき、喜びと感謝の気持ちで一杯です。受賞におきましては、活動に御協力いただいた多くの関係者や、皆様の温かな励ましのおかげと考えております。本当にありがとうございました。この受賞を励みに、今後さらに活動が発展していくよう、生徒共々取り組んでいきます。

さて、綾部高等学校由良川キャンパスは、京都府の中央北寄りに位置する田園都市、その中に流れる由良川沿いに位置しています。由良川は、流路延長146km、流域面積1880km2 を有し、日本海若狭湾へ注ぐ大変美しい河川です。サケが遡上する最南端の大河として、アユが生息する百河川として名が知られています。校舎からは壮大な景色が展望でき、川の流れるせせらぎは安らぎと憩いを与え、由良川が好きになる生徒も多くいます。

私が綾部高等学校に赴任してきたのは11年前、真っ先に目に入ったのは由良川でした。

幼少の頃、毎日のように魚採りに明け暮れていた私にはとても魅力的であり、またその迫力ある姿に圧倒されたことを思い出します。「この恵まれた立地条件を活かして取組がしたい。」と当時の受け持ちクラスで呼びかけ活動し始めたのが、本取組を始めるきっかけでした。その生徒らは分析化学部に所属し、クラブ活動として継続的な活動が可能となりました。

活動内容は、水質調査、水生生物調査、河川の清掃活動の他、出前授業、展示・発表などの啓発活動です。由良川の水質は良く最近ではコウノトリが巣営するなど、生態系豊かな河川です。一方、不法投棄などのゴミ問題、外来生物問題、地球温暖化や異常気象による劣悪な環境など、多くの課題も発生しています。由良川クリーン作戦は、その打開策の一つとして取り組んでいます。2013年、25名の参加から始まったクリーン作戦も、昨年度の第7回目には230名の皆様に御協力いただきました。様々な立場の方に御参加いただき、産学官民の連携の絆が生まれ、地域一体となったこの活動は是非今後も続けていって欲しいと考えています。

高度情報化社会となった今日、様々なものがデジタル化し、ゲームやスマートフォン内の非現実的な世界に自分の居場所や他者とのつながりを感じる若者が多くいます。そのような時代だからこそ、自然を五感で感じ、視野を広げ他者を思いやることが大切だと考えます。

由良川での活動によって、生徒らの成長も感じられるようになってきました。今後も、「心」も「生態系」も豊かになることを願い活動を続けていきたいです。

顧問 近本 大作

  • イベントで由良川の流木や砂を使った鉛筆立てやサンドグラス作り
    イベントで由良川の流木や砂を使った鉛筆立てやサンドグラス作り
  • 河川でのゴミ拾い
    河川でのゴミ拾い
  • 市民参加型清掃活動「第7回由良川クリーン作戦」
    市民参加型清掃活動「第7回由良川クリーン作戦」
  • 出前授業での水性生物顕微鏡観察
    出前授業での水性生物顕微鏡観察
  • 出前授業に登場「環境戦隊 由良川レンジャー」
    出前授業に登場「環境戦隊 由良川レンジャー」
  • 定期的な水質調査
    定期的な水質調査
受賞者とみなさまをつなぐプラットフォームプロジェクト「ひとしずく」