受賞者

平成25年度

人命救助の功績

ふじた きょうじ

藤田 匡二

(埼玉県)

平成24年3月20日午後9時10分頃、東武伊勢崎線春日部駅構内のホームで電車を待っていたところ、同ホームから人が転落したのを目撃した。転落した男性の様子を確認していたところ、回送列車が通過するとアナウンスが流れたため、とっさに線路に降りたが、引き上げるのは無理と判断して、向いのホーム側に引っ張り出していたとろ、回送列車が急制動を掛けながら進入してきた。転落した男性は電車のスカート部分と接触したため、右腕前骨折等負傷したが、間一髪一命を取り留めた。

推薦者:春日部市消防本部
藤田 匡二
男性は階段を下りて来て
フラフラと歩き線路へ転落した

仕事の帰りに船橋から東武野田線に乗って、乗り換えのため春日部駅にいました。時間は何時頃だったのか今はっきりとは覚えていませんが、線路に落ちた男性は、階段から降りてきたと思います。「フラフラしているな…落ちるなよ、落ちるなよ」と思って見ていたらホームからあっという間に転落しました。同時に回送列車が来るというアナウンスが流れたので「まずい!」と思いすぐに線路に降りましたが、そこに待避溝はなく、反対車線の列車が来たら嫌だなと思いながら、真ん中の線路側にその男性を動かしました。男性は少し列車に接触したみたいで、列車が止まってから「ん~」と痛みを訴えるような声を出していました。

私がいたホームにも、向かいのホームにも人はいましたが、誰も非常停止ボタンを押してくれたり、駅員さんを呼んでくれたりしている気配はありませんでした。列車が止まったときに大声で「駅員呼んで!」と叫びましたが、その後どうしたのかはあまり覚えていません。救助した男性がどんな具合だか、運ばれる前に様子を伺ってみましたが、その時は良くわかりませんでした。

東武伊勢崎線
(現東京スカイツリーライン)
春日部駅3番線ホーム

救助した時は、全く怖いとは思いませんでした。というより何も考えていませんでした。とにかく、「轢かれてしまう!!!」と思い、とっさに線路に降りていたので。

回送列車はカーブで駅に進入してくるので減速していたようですが、運転士は私たちが線路付近にいることに気が付いて急ブレーキをかけたようでした。転落した意識の無い男性を動かすのは重くて大変でした。

今となっては、入って来た列車が急行列車でなくて良かったな、とつくづく感じます。