受賞者紹介

平成24年度

東日本大震災における貢献者表彰

かたしな

片品むらんてぃあ

(群馬県利根郡片品村)
片品むらんてぃあ 代表 桐山三智子
代表 桐山三智子

片品村が受け入れた福島県南相馬市からの避難者1000人弱に対し、村民の有志で作られたボランティア組織「片品むらんてぃあ」が、避難中の支援を行った。まとまった避難所と異なり、片品村の避難者は分散して滞在しいることから、伝達事項や物資の配給が一斉に行えない状況を補助するのがこの組織の大きな役割だった。主な活動は県内外から送られてくる支援物資の仕分け、総勢150名を超えるボランティアの登録手配、避難者の病院や買い物への送迎、イベント開催を希望する団体への対応から運営など、被災者全員が村外へ転出するまで支援活動を行った。

推薦者:片品村 村長 千明金造
あがっせ祭

片品村では、いち早く被災者千人の受け入れを表明しました。一番大変なのは、受け入れる宿の方々、役場の方々です。本当に苦労されたと思います。

そんな中「自分達も何か力になれないか?」と、自発的に集まったのが、村に住む若者でした。受け入れのサポートをしたい、被災者の方に、少しでも気持ちよく過ごしていただきたい。という思いから、若者を中心とした40人で「片品むらんてぃあ」というボランティアグループを立ち上げました。

思いだけが先走り、何をしたら良いのか、ボランティア経験もなく、役場との関係も初めての無知な若者たちでしたので、最初から大変なことばかりでした。すぐにむらんてぃあを支えてくれる大人たちも集まってくださり、役場の猫の手的な活動から始め、各宿に書類を配布、全国から送られる物資を仕分け・配達、病院送迎、フットワークが軽いところだけが取り得、何でもやりました。

お掃除隊

当初1ヶ月の受け入れ予定が3ヶ月延長になり、その頃から学校や仕事が始まり、手伝えるメンバーが減ってしまいました。

そんな時、むらんてぃあに加わってくれたのが、被災者である南相馬のみなさんでした。そこで県の緊急雇用の費用で被災者の方を「雇用する」という支援を始め、病院の送迎や点在した宿を結ぶ巡回バスを運営、みんなが集まれる憩いの場を開設。南相馬の方々に自分達で運営していただけるような仕組みを作り、生活支援・自立支援へと活動をシフトしていきました。

約半年の間にむらんてぃあに登録してくださった方は村民92人、村外の方59人、多くのご支援をいただきました。その後も延長は続き9月に村は避難所としての役目を終えました。それと同時にむらんてぃあも役割を終え解散しました。

すべてが始めての経験で至らないところも多々あったとは思いますが、当初の思いを常に忘れることなく無我夢中で続けてきました。むらんてぃあは解散しましたが、名前がなくても何かあればすぐにみんな集まれる。様々な経験を共に乗り越えた仲間との絆は確かなものになりました。

これからの時代を創っていくのは若者です。このような素晴らしい賞をいただき、私たちにとってとても励みになり自信に繋がりました。これからも片品村で仲間たちと共に協力し支えあい、村や社会に貢献できるような暮らしを築いていきたいと思います。

最後に「片品むらんてぃあ」を支えてくださったすべての皆様に御礼申し上げます。

  • はげます会
  • ハッピーレストラン
  • 永井商店
  • 理美容(南雲さん)