受賞者紹介

平成16年度 社会貢献者表彰

第三分野/特定分野の功績

国際協力賞

シモンズ・レオナルド神父

(1925. 7.31生/高知県高知市)
シモンズ・レオナルド神父
来日以来49年にわたり、養護施設の子供達やハンセン病患者とその家族の支援など、様々な奉仕活動を続け、市民のボランティア活動を啓発・育成し、深い人間愛と弛まぬ行動力で市民に尽くされている。
推薦者:武田 紀/高知ボランティア・ビューロー一同

受賞の言葉

「出会い、分かちあい、生きる」は、高知ボランティア・ビューローのモットーです。長い年月にわたって、社会の中で、社会と共に、社会の為に、幅広く支えることが出来ました。このことは、ひとえに各分野の方々の協力と支援の御蔭だと深く感謝し、よろこびのうちにこの賞をちょうだい致しました。今年は、「家族」の年です。今一番必要とされている親子関係、親行(おやぎょう)グループワークに力を入れてさらに発展させたいと希っております。

ベルギーに生まれ、1957年聖母献身修道院宣教師として来日、九州・四国で幼児教育に携わった後、1969年から高知県カトリック赤岡教会の神父として、養護施設の子供達と関わり、ハンセン病患者やその家族を支援し、高知市民のボランティア活動を啓発・育成し、幼児教育、児童福祉、養護施設、社会教育、ボーイ・ガールスカウトの育成等様々な奉仕活動に携わってきた。

1975年に「高知ボランティア・ビューロー」を設立して所長に就任。ボランティア講座(600人以上が受講)・親行(おやぎょう)グループワーク講座(800人以上が受講)・ボランティアの受け入れと派遣・電話相談「こころのダイヤル」、国際分かち合い運動(アフリカに井戸を掘るための「井戸水募金」、アジアの学校に行けない子どもの支援「山羊募金」、韓国木浦共生園の「こころの里親」、アジアの子どものための医療支援)などにより多大な功績を市民に残している。暴力を受けた妻を受け入れる「青濤の家」の活動にも尽力している。

現在、高知市ボランティア連絡協議会、NPO市民議会の指導的立場にあり、全国ボランティア連絡協議会設立人の一人でもある。神父という立場、外国人という"壁"を乗り越えながら、長い歳月をかけて、シモンズさんは人々の心を捉えていった。一人の真心と行動力が多くの市民に影響を及ぼし、成長する市民が市民と繋がり、皆で社会を変えていくという実例を、市民はシモンズさんに学んだ。

高知ボランティア・ビューロー