受賞者紹介

平成12年度 社会貢献者表彰

第二部門/多年にわたる功労

なかじま あきみつ

中島 昭光

(昭15. 7.27生 兵庫県神戸市)
昭和58年以来、フィリピンの恵まれない家庭の子どもたちなどのために、学費援助、物資援助、生活支援などを行い、また、校舎の寄贈などを行ってこられた。毎年数回現地を訪れて、野鳥保護・音楽交流・星座観察会等の心の交流活動を織り込んで実行されている。
推薦者:(社)日本造船工業会

1988年、CCWA(キリスト教児童福祉協会)の援助対象から外れている恵まれない家庭の子供たちを支援するため、氏が中心となって“PIPI”(比日交流の会)を設立。現在、主に(イ)マニラのスラム街の子供達、 (ロ)ロハス通りのホームレスの子供達、 (ハ)エルミタ地区のストリートチルドレンに対して、学費援助・学用品/衣料その他の物資援助を続けている。

また、1991年“PIPI”の中にANAK'S PROJECTを立ち上げ、ピナツボ火山噴火の被災地やその後の自然災害の被災地で、(イ)車輌を提供して乗り合い自動車の運転手をさせる、(ロ)雑貨屋、養豚業、魚の養殖業などの開業資金を提供する、(ハ)非衛生地区への水道/ポンプの設置・無灯家庭への電気の導入を行うなど、生活に密着した支援を行っている。

さらに比国を訪れるたびに、支援受入センター・教会・小学校/高校/大学を訪ね意見交換し、必要に応じて5,000~ 10,000円/1ヶ所程度の寄付を行っており、1989年にはバギオ地区で就学できない児童に校舎を増築寄贈した。現在、2001年小規模学校開講に向けて準備をしている。

“PIPI”での活動の他、東京の作家や有志と共に「日比友好奨学基金」を設立し、太平洋戦争中に激しい戦闘が行われたバダンガス地区で、1992年からhigh schoolの学生(累計25人)に対し奨学金を支給している。卒業後さらに、collegeへの進学資金が必要な場合は“PIPI”で支援している。

これらの活動のために最近では年に4回訪比、1回20日ぐらい滞在することが多いが、高速船のアフターサービスという時間的に不規則な仕事を持っての活動だけに、スケジュール調整が困難を極めている。また氏は自分の生活費を節約して援助・活動資金としており、氏個人が負担した金額は累計で2,600万円となる。

活動継続にとって資金問題が大きな課題となってきているので、この活動に賛同して資金援助される方を増やすことも重要な活動となっている。更に、この17年間、毎日4時間を活動の計画・取り纏め・手紙書きに費やしており、辛いがこれがこの活動の柱を作り上げたと確信している。