受賞者紹介

第60回 社会貢献者表彰
えぬぴーおーほうじん あまやどりこうち

NPO法人 あまやどり高知

(高知県)
NPO法人 あまやどり高知 代表理事 岡村啓佐
代表理事 岡村 啓佐

法テラス高知の地方協議会のメンバーが発起人となり、借家契約の保証人を引き受けるNPO法人として2012年に認証された。貧困など社会生活上の困難を抱えている人々やホームレス、刑務所からの出所者、高齢者、障がい者が、社会的に孤立することなく地域で安心して暮らせるように活動している支援者にとって、住居の確保や連帯保証人の確保が大きな障害となっており、特に出所者などの場合、家族との関係も希薄で保証人の確保が難しい。こうした支援者(主に入居後の生活支援者)のために、連帯保証を引き受け、主に住居を構えるまでの支援を行いつつ、支援計画へのアドバイスなど居住支援の役割も担っている。関係者全員が本業を持ちながらボランティアで活動しているが、設立から10年の間に生じた保証事故の件数は50件ほどで保証債務の履行は500万円超。保証料や一部保険などで賄っている。事故を防ぐため、また最小限に食い止めるため支援者と支援計画を考え、情報共有をしながら利用者の自立と社会復帰を支援している。

推薦者:NPO法人 ワンファミリー仙台 理事長 立岡 学

人間らしく普通に生きられる社会を願いつづけて10年

この度、社会貢献者表彰をいただき誠にありがとうございます。代表してまず心から御礼申し上げます。

「あまやどり高知」は2012年に誕生しましたが、誕生の背景を思い返しますと、2008年に起きたリーマンショックを発端にした世界的金融危機は、日本経済にも大きな打撃となり、非正規労働者の解雇や雇止めによって「医食住」が保障されない人々が地方都市にまで波及し、大きな社会問題となっていました。

そんな中、私が勤める診療所で2009年、高知県下で初めて無料低額診療事業が開設しスタートしました。

保険証がなくても「お金のあるなしで、命が差別されてはならない」という取り組みは県下で大きな反響を呼び、2年余りの27カ月で病院の窓口までたどりつけない方々177名が利用し、内41名が入院。そのうち緊急入院が26名という深刻な実態がメデイアの参加で可視化されました。

人としてあたり前の「医食住」が保障されていない貧困の実態が可視化されるなか、2010年にホームレス支援と貧困問題を考える会「こうちネットホップ」が結成され、現在も大学生の参加を組織しながらホームレス支援を毎月行っています。

こうした困窮者支援の活動の輪が広がる中で、刑余者やDV被害者、ホームレス生活者などの方々が、アパートを借りたくても保証人がいないという問題が明らかとなりました。

支援にかかわる各団体のメンバーと、法テラス高知の弁護士や司法書士の共同で2012年、保証事業をおこなう「あまやどり高知」が誕生したのです。

「あまやどり高知」は設立以来、多くの支援団体や専門家のみなさんのボランティア精神と不動産屋業者の協力で様々な保証事故をのりこえ、10年間で529件の保証事業を行って来ました。

日本経済は「失われた30年」と言われていますが、特にリーマンショック以降の15年間は深刻な経済不況と非正規労働者の拡大の中で、最低賃金の問題、物価高騰と暮らしの問題、人口減と高齢化問題など多様化し、生きづらさ、住みづらさがますます拡大し、伴走型の支援が求められています。

今回、NPO法人ワンファミリー仙台様のご推薦でこうして社会貢献者表彰をいただけることになり大変光栄に存じますとともに、この度の賞を糧に、居住支援法人として幅広い皆さんと協力し、包摂の志をもって頑張って行きたいと思います。

本日はありがとうございました。

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