受賞者紹介

第54回 社会貢献者表彰
うぐなやんのかい

ウグナヤンの会

(京都府)
ウグナヤンの会 代表 西村 龍雄
代表 西村 龍雄

38年前友人とフィリピン旅行へ行った西村龍雄さんは橋の下で物乞いをする子どもたちに心を痛め、同国で貧困ゆえに義務教育さえ受けることのできない家庭の子どもたちに、何の見返りも期待しない奉仕の精神と、「教育は貧困を救う」との信念のもと、現地の西本至神父、山本雅子氏の協力を得て2002年にウグナヤンの会を設立。学資支援を「教育里親運動」と名づけて今日に至る。スポンサーとなる会員は一対一の関係で同じ子どもを支援する。子どもたちと手紙や写真のやり取りをし、1年に1度、希望するスポンサーとフィリピンへ行き、子どもやその家族との交流会も行っている。
これまでに延べ2,800人以上の子どもたちを支援してきた。途中でドロップアウトしてしまう子、大学まで支援したがなかなか職に就けず苦労する子、就職して大成功する子などまちまちだが、身に着けた教育は力になり、教育を受けたことで貧困から脱出してみな一人前の大人になることができている。立身出世ではなく、子どもたちに少しでも明るい未来があるよう今後も支援活動は続けられる。

推薦者:香月 武

今回の社会貢献者表彰式典は、新型コロナウィルス蔓延、所謂コロナ禍の中での経験した事のない特殊な状況下で開催されたものでした。出入り口では消毒液、会場では全員マスク又はフェイスシールド着用、そしてテーブル座席配置もソーシャルディスタンスが考慮されており、お陰様で安心して式典に臨むことが出来ました。財団、ホテルサイドの徹底した対応に先ず心から敬意を表する次第です。

さて、私共ウグナヤンの会は、貧困ゆえに初等教育さえままならないフィリピンの子どもたちへの勉学支援の活動を有志数人でスタートさせたのは2002年の事、「貧困から脱却する最善の手だては教育である」との信念から始めたものでフィリピンの子どもとは会員が一対一の関係で学資支援し、併せて文通等で心の交流を図ることも会の目的としています。ちなみに会の名前の"ウグナヤン"とは"絆"を意味するフィリピン語に由来します。2002年以来現地で奨学生との交歓会を毎年催しており18回を数えます。延べで2,818人の子どもたちを勉学支援出来ました。

先に述べた通り初等教育への支援を目的とするものですが、中には大学を卒業して教育免許を取得し、英語教師として日本へ派遣された元奨学生が現れたり、有名な芸能人になり、連日テレビに出演している者、商船大学を卒業し日本の海運会社に就職して航海士になった者、公認会計士になり活躍している者等、勉学に励み希望を叶えた奨学生もいます。

しかしながら、私共の活動は決して立身出世ではなく、彼らの未来に明るい希望と光を投げかければと願うものです。

この様な晴れがましい御席に招かれ表彰を受けるなど元より思いもしなかった事です。

しかし、私共のささやかな草の根の交流が評価されました事は、我がウグナヤンの会の会員にとりまして活動の大きな励みとなるでしょう。

その意味におきまして本当に有難く思っており、貴社会貢献支援財団には心から感謝申し上げる次第です。誠に有難うございます。

最後に、このコロナ禍の中、頑張って勉強に励んでいるのであろうフィリピンの子どもたちになり代わって"ありがとう"と申し上げます。

“Maraming Salamat Sa inyo!(マラミンサラマッサイニョ)”

代表 西村 龍雄

  • 奨学生親子とのランチ
    奨学生親子とのランチ
  • 現地レストランでの交歓会
    現地レストランでの交歓会
  • サパンパライでの奨学生たちとの交歓会
    サパンパライでの奨学生たちとの交歓会
  • ゲームを楽しむ奨学生
    ゲームを楽しむ奨学生
  • お土産を手にする奨学生たち
    お土産を手にする奨学生たち
受賞者とみなさまをつなぐプラットフォームプロジェクト「ひとしずく」