受賞者紹介

第53回 社会貢献者表彰
とくていひえいりかつどうほうじん さぽーとすてーしょんりん

特定非営利活動法人 サポートステーション輪

(東京都)
特定非営利活動法人 サポートステーション輪 理事長 相川 洋子
理事長 相川 洋子

法人設立は2015年だが、事業の1つである「ひよこ教室」(教室)は1974年にはじまり40年を超える歴史がある。教室は障がい児の親が保育士の資格をとり、豊島区の個人の家を借りて始めた。その後、新宿区の教会そして現在は文京区の東京聖テモテ教会に移ったが、当初より教室は、障がいのある子どもと健常の子どもが同じ空間、同じ時間を障がいの有無で分けることなく共に過ごし、遊びや行事を通してすべての成長を見守る統合保育を信条に行われている。2歳前後から4歳までの保育園や幼稚園への前段階の幼児14名が保育者8名とボランティア3名により、全国的にも珍しい障がい児と健常児のふれあいを大切にした、集団生活が楽しめるように保育をしている。

推薦者:相川 美奈子

この度は、相川美奈子様からのご推薦を受け、このような素晴らしい賞をいただき、スタッフー同、大変光栄に思っております。祝賀会には、前代表、スタッフと共に参加させていただき、喜びを分かち合えたことも大変有難く思います。また共に受賞された皆さんの活動の素晴らしさを知ることもでき、とても有意義な式典でした。今後の私たちの活動の広がりに繋がるようなカを頂きました。心から感謝申し上げます。

私たちの事業の柱となっているひよこ教室は、障がい児の幼稚園や保育園への受け入れが悪かった45年前に、その事に心を痛めた前代表(中野照子)が入園前の母子分離、身辺自立の訓練の場として創設した未就園児のための保育の場です。

設立当時は、障がいを持ったお子さんのみでしたが、その後近隣の健常のお子さんが加わり、障がい児を中心に受け入れる統合保育となりました。近年は療育が進み、障がい児の幼稚園や保育園への受け入れが良くなり、同時に健常のお子さんをお持ちの親御さんも教室に興味を持ってくださる方が増え、受け入れ状況も変化してきました。保育方法は、障がいのあるなしに関係ありません。毎回保育者の数を多く設定しているので、初めての母子分離も無理なく、その子に合わせたペースで進めています。

卒園生の中には、中学生での職業体験、大学生になって保育実習、イベントのボランティアなどに来で下さる方も出てきました。幼いころに一緒に過ごした思い出は、それぞれの心の中に少しずつ残り、その後成長する過程で障がいに対して偏見を持つ事がないようです。大学の教授の紹介などで実習に来られた外部の学生さんは皆さん、最初は子どもたちにどのように接したらよいのか、障がいのある子と健常の子との関わり方の違いを心配しますが、一日共に過ごすだけで、それが全く無用の心配であったことに気づいてくださいます。

ひよこ教室がこうして長く続けてこられたのは、現在お子さんを通わせてくださっている保護者の皆さまはもちろんのこと、NPO設立後も毎年ご協賛くださる卒園生保護者の皆さん、関係者の皆さま、そして少ない手当にも関わらず、一生懸命に教室の事、子どもたちのことを考え日々保育に携わってくれるスタッフのお薩です。

最後になりましたが、貴財団の素晴らしい事業のご発展を心よりお祈り申し上げるとともに、これからもいろいろな方々に希望を届けて頂きたいと願います。

有難うございました。

理事長 相川 洋子

  • 入園おめでとう!
    入園おめでとう!
  • お外でも遊びます
    お外でも遊びます
  • これは楽しそう!
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  • ブロック遊び
    ブロック遊び
  • 手がたでお絵かき
    手がたでお絵かき
  • 卒園式
    卒園式
受賞者とみなさまをつなぐプラットフォームプロジェクト「ひとしずく」