表彰式典

第62回 社会貢献者表彰式典(於:帝国ホテル東京)

受賞者代表挨拶

受賞者代表・ 原田 淑人さん

受賞者代表・原田 淑人 さん

皆さんこんにちはフィリピンの南の島シキホール島から参りました原田です。島ではダーマンの愛称で呼ばれています。以前は平塚市の小学校の教員をしていました。現在はシキホール島でリゾートを経営しています。

私が教師をしていた時「青少年赤十字」の担当になり、子どもたちといろんなボランティア活動をやってきました。青少年赤十字の行動目標は「気づき考え実行する」です。「今できることは今やろう」

小学生は小学生なりにいろんな活動ができました。空き缶・食品トレー・古切手集めや、12月の「海外助け合い募金」では毎年駅前に立って呼びかけ、海外の恵まれない子どもたちを支援しました。

そうして私の目も海外に開かれ「海外日本人学校」を希望し、最初に派遣されたのが何とレバノンのベイルートでした。今もベイルートは大変ですが当時も内戦下でした。受け持った5年生の子と半年の付き合いでしたが、休校、休校で実際は50数日しか勉強できませんでした。授業中でも響き渡る銃声のバンバンといった音を聞きながらも頑張った6か月間、教わりたい子どもと教えたい教師の短いけど熱い絆ができました。そんな彼らも今年還暦を迎え、今月のクリスマスには還暦同窓会を開催する予定です。

私は教師を2004年に退職して「自分にできる何かを探し」に縁あってシキホール島にやってきました。ところが学校を回ってびっくり、何とほとんどの学校にトイレがない、水道がないのです。そこで私の「気づき・・」が始まりました。教え子たちに呼びかけ100万円もの寄付が集まりトイレ作りからスタートしました。

ロータリアンの友人のアドバイスで島のテニス仲間と現地でロータリークラブを立ち上げ、今までに40校の小学校に100ものトイレ、水タンクを設置し、幼稚園も作りました。

島の授業は通常「黒板とチョーク」だけの味気ない授業です。そこに私がお客様や学生たちを連れて行くと、折り紙や縄跳び、ドッジボールなどいろんな楽しいことが満載なのでどこの学校でも、子どもたちは私の愛称「ダーマン、ダーマン」と、ダーマンコールで迎えてくれます。島の子が私を好きになり、日本人が好きになり、日本が好きになってくれたらうれしいです。

今、私は家庭の事情で上の学校に行きたくても行けない子どもたちを毎年10人カレッジに通わせ、卒業したら海外で働ける支援をしています。

その支援のために、「命の木」と言われるモリンガを学校や家庭に植えてもらい、学生たちと収穫してお茶にして日本へ送り販売する活動をしています。

島起こしにもなっています。

若さを保つ、免疫力がつくと言われるモリンガ茶、私は現在81歳です。毎日学生たちとテニスをしています。風邪一つひきません。これもモリンガのおかげだと思っています。

よかったらみなさんもお試しください。

社会貢献支援財団の皆様、この度はこんな素晴らしい活動をされていらっしゃる皆様のお仲間に入れていただき本当にありがとうございます。

これを機会にもっとたくさんの子どもたちに明るい未来が開けるよう頑張っていきたいと思っています。

原田 淑人