受賞者紹介

第48回 社会貢献者表彰

社会貢献の功績

たにかわ ひろし

谷川 洋

(東京都)
谷川 洋

「建物を建てて終わり」といった学校建設支援ではなく、「建設後も学校を育て続ける」支援をしようと、2004年に「アジア教育友好協会」をスタートさせた。谷川さんは商社で長年働いた経験を活かし、支援先となるインドシナ半島の現状の調査を数ヵ月かけて行い、2005年のベトナムのパカン小学校を皮切りに、これまでの13年間の活動で合計250校の学校を建設した。建設後の学校の運営資金作りのため、地域住民を巻き込んだ自立支援プロジェクトで学校運営に参加・協力を促していることから、一校も廃校になっていない。これまでに、ベトナム151校、ラオス80校、タイ13校、中国(雲南省)2校、ネパール1校、スリランカ3校を建設した。

推薦者:石塚 勝巳

「私の恩返し人生」

<活動内容>:AEFA(認定NPO法人アジア教育友好協会)はアジアで学校を建設し、子供達との心の交流を図る

第一は、主としてアジアの山岳少数民族のための学校を建設しています。これまでの13年間で264校(ベトナム156校・ラオス88校・タイ14校・他6校)を建設。

第二は、アジアの子供達との交流事業を推進しています。姉妹提携して、手紙や作品の交換・AEFAスタッフや交流校教師OBによる出前授業でアジアの子供達の素朴で逞しい生き方を伝える。姉妹提携校累計90校・出前授業累計620回。

これら2つの事業を通じて、1)日本の子供達に心の深まりと志の樹立を促すきっかけを提供する。能動的人生に挑戦する自己確立を促す。出前授業により日本の子供達に「生きる力」「人としての心の原点」に気付いてもらう「気付き学習」推進支援となっている。2)現地においては、学校が持つ「村を纏める求心力」と「村発展への推進力」を生み出す。村人参加型の学校建設を通じて、地域力を発揮し自立することを促す。3)国際交流・出前授業を通じて先生・保護者にも教育の基盤とは何か・人間力の育成を考えて貰うきっかけになる。

<新しい挑戦目標>:教育再生のお手伝いをしたい

保護者も地域社会も企業も教育を学校に押し付けている。何かあると学校のせいにする無責任さ。小・中学校教育の再生には、教師力・母親力・地域力の再生強化こそが必要である。そのために先ず母親力支援であろう。特に「子育てと家庭教育は母親の崇高なる使命」であるとの認識の上、現代の若い母親達に改めて自信と誇りを持って貰う。このためAEFAでは、保護者が参観する日に出前授業をすることも多い。アジアの子供達の健気な生き方を知ることを通じて親子の対話が進んでいるとの評価も得ている。

<私の恩返し人生>:熟年世代よ、立ち上がろう。

一人ひとりが己の責任・立場を自覚し互いに支え合える社会。子供達が志と夢を持って生きる社会。熟年が生き甲斐を持てる社会。その実現の為には、先ず我々熟年が生き方を改革すべきである。我々が受け継いだ素晴しい社会を次の世代に受け継ぐ努力をしよう。自分達だけが良い思いをした「食い逃げ人生」ではなく「恩返し人生」を生きよう。超高齢化社会の成功モデルを日本に作ろう。死ぬまで働こうよ。「世の為人の為」に生きる人生こそが幸福な人生である、と叫び続けたい。

<授賞式に出席して・・感想>:日本にまだ希望が持てた。

受賞者の皆様とお会いして「本当に日本には素晴しい人がいるのだなあ」と感激しまし。
「日本にも希望が持てるな」と思いました、私がやってきた活動など、大したことないなと少々気恥ずかしい思いもしましたが、頑張ろうと決意を新たにしました。

認定NPO法人:アジア教育友好協会・理事長
谷川 洋

  • 子どもたちの熱烈な歓迎を受ける
    子どもたちの熱烈な歓迎を受ける
  • 子どもたちと共に
    子どもたちと共に
  • 一致団結!
    一致団結!
  • 谷川さんも一緒に作業
    谷川さんも一緒に作業
受賞者とみなさまをつなぐプラットフォームプロジェクト「ひとしずく」