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受賞者

平成26年度

社会貢献の功績

ボルネオほぜんトラスト・ジャパン

NPO法人
ボルネオ保全トラスト・ジャパン

(東京都)

NPO法人ボルネオ保全トラスト・ジャパン(BCTJ)は平成20年設立。マレーシアのボルネオ島で、同国の主要産業であるパーム油生産のためのアブラヤシ・プランテーションの開発により急減する熱帯雨林を保護し、生物多様性を保全するための「緑の回廊」プロジェクトを進めるボルネオ保全トラスト(BCT)への資金援助を続けている。BCT設立に当初から関わり日本企業やマレーシアのサバ州政府当局を動かす一方、BCTJとしてもプランテーションに迷い込み荒らしてしまうとして害獣扱いされるボルネオゾウを一時的に保護する「野生生物レスキューセンター」を設立。施設の安定的な運用に向けて活動を続けている。

推薦者:公益財団法人 社会貢献支援財団
NPO法人 ボルネオ保全トラスト・ジャパン 事務局長 青木 崇史
事務局長 青木 崇史

特定非営利活動法人 ボルネオ保全トラスト・ジャパンは、マレーシアのボルネオ島で生物多様性保全、熱帯雨林保護の活動を行っています。

貴重な熱帯雨林が残る土地を現地の組織と協力して購入し、動物たちの生息域を少しでも保つようにしたり、植林によって将来に熱帯雨林を残す活動をしたり、動物たちの保護施設を作ったり、ボルネオ島の環境破壊の様子を日本の方々に伝える環境教育を行ったりしています。

吊り橋を渡るオランウータン 京都大学霊長類研究所 大谷洋介 2012年6月撮影
吊り橋を渡るオランウータン
京都大学霊長類研究所 大谷洋介
2012年6月撮影

ボルネオ島の熱帯雨林は1980年代頃から急激に減少し、それに比例して動物の数も激減しました。最大の原因はアブラヤシという植物を育てるためのプランテーション(大規模農園)が急激に広がったことにあります。アブラヤシから採れる植物油を『パーム油』と呼び、日本も年間60万トンほど輸入しています。

でも日本では『パーム油』という名前は馴染みがありません。日本人が最も消費する植物油は菜種油ですが、実はパーム油は2番目に消費量の多いのです。にもかかわらず、パーム油という名前がわかる方はほんの一握りです。なぜでしょうか。

パーム油は加工品や店舗として使われる事が多く、一般の方が直接目にする機会がとても少ないのです。チョコレートやアイスクリームの食品表示欄に「植物油脂」と書いてあれば、それはほとんどがパーム油です。冷凍食品製造工場で使われる揚げ油もパーム油であることが多いでしょう。パーム油は安くて使い勝手の良い油です。スーパーやコンビニで買える食品の50%以上にパーム油が入っていると言われます。私たちが美味しいものを安く買い、便利な生活を送ることができている一端にはパーム油の活躍があるのです。

そんなパーム油は、熱帯雨林を大量に伐採した跡地で作られます。生物多様性保全や地球温暖化防止というキーワードが最近良く聞かれますが、自然環境の悪化を防ぐためにも、熱帯雨林や野生動物の保護は最も率先して取り組まなければいけない課題である、と私たちは信じています。

地球は人間だけのものではなく、たくさんのいのちがあってこその地球です。熱帯の森を増やし、動物たちが自由に生きていける環境を少しでも多く残しておきたい。それが私たちの願いです。

日の当たることが少ない地道な活動ですが、今回の受賞によってボルネオ島の現状やパーム油の存在を少しでも多くの方に知っていただき、そこで何かを感じ、行動を始めていただける方がいらっしゃれば幸いです。

ありがとうございました。

理事兼事務局長 青木 崇史

  • 親とはぐれ、孤児院施設に預けられるオランウータンのこども
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  • オランウータンのために吊り橋をかけた仲間
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  • 川岸まで迫るプランテーション
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  • ボルネオゾウを一時保護する野生生物レスキューセンター
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  • 熱帯雨林で出会ったボルネオゾウ
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