受賞者紹介

平成24年度

東日本大震災における貢献者表彰

いさか あきら

井坂 晶

(71歳:福島県郡山市)
井坂 晶
福島県双葉郡医師会 会長

福島県双葉郡で医師会長を務め、震災当初から仮設診療所の立ち上げに尽力。救急隊との連携を強化し、地域住民のために全力で取り組んでいる。井坂医師がいた避難所では2,500人の避難者の中一人の死者を出すこともなかった。一時帰宅の際は、ビニール袋1つという制限下で、そのほとんどは医療品が占めた。さらには原発の警戒区域内にある公立の准看護学校が休校になる中、学生を他の学校に転入させる等、准看護師の養成にも尽力された。

推薦者:社団法人 双葉郡医師会

この度は受賞、ご招待を頂き、心から御礼を申し上げます。やるべき事をしただけですので、このような賞を頂くことは、大変恐縮に存じます。

昨年、3月11日の発災に伴い、原発事故の為、双葉郡は今だに進入禁止となっています。富岡町は、3月12日、20Km離れた川内村に避難指示が出され、私は住民共々、大渋滞の中、川内村の国保診療所、「ゆふね」に入り、直ちに救護活動にはいりました。

しかし、3月14、15日と更に原発の水素爆発が起こり、川内村村民共々、今度は、30Km圏外避難指示のもと、郡山市の「ビックパレットふくしま」に16日に入りました。

17日から、避難民2500人の救護活動のため、富岡町の医師、看護婦、薬剤師5人を集め、ボランティア医療班を結成、8月31日の避難所閉所まで活動しました。

その間、6月の仮設村入居に備え、仮設村診療所の立ち上げの準備も進め、7月から仮設村の住民の健康管理を行っております。

現在は、ボランティアの医師3人と歯科医師一人による診療で、住民の治療、健康管理に勤めております。

沢山の方々のご支援を頂きながら、避難所、仮設村での死亡者は一人もおりません。この場を借りて御礼を申し上げます。

本日は本当にありがとう御座いました。

  • 井坂さん、梅澤富夫さん、玉井先生ご夫妻
  • 大玉村仮設診療所を野田総理が訪問(9月)
  • 富岡町・川内村災害対策本部
  • 保健師や医師たち
  • 保健師や看護師とミーティング
  • 朝日新聞(平成24年3月1日)