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受賞者紹介

平成14年度   第二部門(多年にわたる功労・日本財団賞)
えびな こうしろう
蛯名 幸四郎
(昭 5. 2. 1生)北海道浜益郡浜益村

功 績 内 容
 昭和30年より北海道浜益郡の灯台看守補助員として、夜間の灯火の監視や昼間の灯塔の状態監視を務め、消灯に至る事故や機器の誤作動による障害の発生を最小限に抑えるなど、積極的な行動力と責任感ある「守灯精神」で海難防止に貢献されている。



蛯名 幸四郎 さん 北海道の滝川の西、雄冬(おふゆ)岬と愛冠(あいかっぷ)岬とのほぼ中間に位置する浜益(はまます)港西防波堤灯台の看守補助員として、蛯名さんは昭和30年から46年間、全くの無給で昼夜監視に努めている。夜間は灯火の監視、昼間は灯塔の状態監視など、家族の協力をも得て、監視活動は続けられている。
 かつてニシン漁で栄えた浜益港は、第3種漁港として早くに整備されたため、防波堤灯台の設置も早かったが、当時の建築技術では防波堤は十分な高さを得られなかった。そのため、冬季の日本海特有の暴風・波浪によってガラスが破損したり、厳冬期の着氷のため配電線が断線したりし、消灯につながる事故が多発した。その都度、蛯名さんが深夜や悪天候に関わらず航路標識事務所へ通報し、時には自ら灯台に登って電球を交換し、消灯等の事故を最小限の時間で復旧させた。
 現在の浜益港は在籍船131隻を有し、さけ定置網、かれい等の刺し網、たこ漁等の漁業の盛んな沿岸・沖合漁港の中核漁港である。防波堤が拡張され、灯台自身もしっかりしたものに建て直され、風浪による被害は以前に比べて少なくなってきたが、灯台用機器がIC化されたため、初冬に発生する日本海特有の雪起こしに伴う雷や風浪による振動により、機器が誤作動する障害も発生するようになった。また防波堤の釣り客の中には、禁止の文字があるにも関わらず、暖を取るために焚き火をする者がおり、その熱によって地中の電線が焼き切れ、消灯してしまうという事故が起きるようになった。このような事故の際も、蛯名さんの監視と通報により、そのつど早期復旧が図られてきた。浜益港の灯台は、入出港する漁船だけでなく、付近を航行する多くの船舶にとっても、「海の道しるべ」として重要な標識である。その安全確保による海難防止への貢献は大きい。
 灯台看守は、誰から指図されることもなく、人に知られる機会も少なく、忍耐と献身が要求される地味な仕事である。「海が好きで、どもなんない」という蛯名さんは、命ある限り、誇りを持って灯火を守っていくと語っている。
(推薦者 (社)燈光会)