受賞者紹介

第55回 社会貢献者表彰
えぬぴーおーほうじん あくせぷといんたーなしょなる

NPO法人 Accept International

(東京都)
NPO法人 Accept International 代表理事 永井 陽右
代表理事 永井 陽右

ソマリアなどの紛争地で、テロと紛争の解決をめざし、いわゆるギャングやテロリストなどの暴力的過激主義者が武器を捨て、社会に戻るための支援をしている日本で唯一の団体。
代表理事を務める永井陽右さんは、2011年、早稲田大学1年時にアフリカを訪れながら世界の人道危機を調べるうちに、ソマリアが飢饉と紛争で「想像もできない比類なき人類の悲劇」に陥っていると知り行動を開始。同年9月に日本ソマリア青年機構を設立、2013年からは永井さんと同世代のソマリア人ギャングたちとの対話の場を作り、彼らを脱過激化して社会復帰させる事業を開始した。活動を続ける中で、ソマリアだけではなく世界のテロと紛争の解決に尽力しようと決め、2017年にNPO法人Accept Internationalに改称し、いわゆるテロ組織の投降兵や逮捕者を対象に、現地の刑務所や投降兵キャンプなどで彼らの脱過激化と社会復帰に取り組むようになった。
現在、ソマリア、ケニア、インドネシアの3か国で主に活動しており、これまでに間接支援を含め投降兵320名、逮捕者750名、ギャング151名の受け入れ、ギャング組織1つの解散、約1,500名の若者の過激化防止支援などの成果を上げている。

推薦者:秋葉 光恵

この度は、社会貢献者表彰の栄えある受賞に授かり、ご推薦とご選考をいただいた方々をはじめ、これまでの活動を支えて戴きました皆様にあらためて感謝申し上げます。受賞式に出席しまして、人命救助、貧困児童、難病、環境問題、ストーカー依存のケアなど国内外様々な分野で社会貢献されている方々の活動を知り、大変感銘を受けました。

私たちアクセプト・インターナショナルはソマリアなどの紛争地で、所謂テロリストやギャングの方々を受け入れるとともに、彼らの社会復帰支援を通じてテロ・紛争問題の解決に向けて活動行なっているNPO法人です。SDGsでは主にゴール16「平和と公正をすべての人に」の実現を目指して、国連とも協働で事業を実施しております。活動の軸としましては、所謂テロ組織への新規の加入者を減らすとともに、テロ組織を抜け出す人を増やすことで、問題の根本的な解決を目指しています。

例えば東アフリカに位置し、世界一危険な国・比類なき人類の悲劇と呼ばれるソマリアの首都モガディシュにおいては、テロ組織からの投降兵や逮捕者の方々のリハビリテーション施設、所謂刑務所にて、中立の立場で個々人の希望や展望に焦点を当てたケアカウンセリングや、身元引受人との調整、双方的宗教再教育などを通じて、彼らの脱過激化を実施しております。この取り組みは2017年より継続的に実施しており、2020年11月時点では、アフリカで最も危険なテロ組織とも呼ばれるアル・シャバーブの投降兵89名、逮捕者88名を受け入れ、彼らの脱過激化と社会復帰を実現しました。

また、刑務所内のみならず、現役でテロ組織に所属する人々に対しても、組織からの脱退を促進するべく、投降を呼びかけるリーフレットを制作し、紛争がアクティブな地域を中心に、現地の軍と連携したこれらの配布と投降促進のオペレーションを戦略的に実施しております。こちらも2020年9月より試験的に開始しており、2020年12月末時点では、アル・シャバーブから計115名の投降が実現しました。

当法人は2011年より学生団体から発足し、様々な困難の中で多くの方々に支えられここまできました。そのため、この場をお借りしてこれまで多大なるご協力を賜りました全ての方々に心より感謝申し上げます。

まだまだテロと紛争のない社会の実現には多くの問題が山積みではありますが、今回の受賞を励みに、これからも活動に尽力して参りたいと思います。ありがとうございました。

代表理事 永井 陽右

  • インドネシアにて、テロ組織にいて刑務所で服役したのち釈放された直後
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  • 刑務所にいる間から支援していた元海賊の青年の家庭訪問
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  • 元ギャングの青年たちへの就労支援カウンセリング
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  • 受け入れ者への職業訓練の一つであるスマートフォンの修理研修の風景
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