表彰式典

第63回 社会貢献者表彰式典(於:帝国ホテル東京)

受賞者代表挨拶

受賞者代表・酒井 和枝さん

受賞者代表・酒井 和枝 さん

社会貢献者表彰を受賞した皆様の代表として一言、ご挨拶を述べさせていただきます。本日はこのような大変名誉ある賞をいただき、心よりお礼を申し上げます。
また、ご推薦頂きました、関係者皆様方々、そして日本マレーシア協会様の長年のご理解とサポートに対し、心より深く感謝申し上げます。

1995年から始めた、ボルネオ島サラワク州での熱帯雨林再生の植林活動が今年で30年目という節目に、本日このような形で光を当ててくださったことに感謝でいっぱいです。

そして、この度は、私の住むサラワク州で、2000年から25年間一緒に活動を支えてくれている、イバン族のイキンさんと、2005年から20年間、ビダユ族のまとめ役として活動を支えてくれているビンセントさん、現在、現地で私の活動をサポートしてくれている娘を同行できた事を嬉しく思います。
イキンさん、ビンセントさんは生まれて初めての飛行機、そして初めての海外行きの長いフライトで、緊張して一睡もしないまま日本に到着しました。
二人の日本の第一印象は“日本という国はサラワク州より暑い‼”でした。想像がつかない方がこの会場には多いと思いますが、本当に日本の夏は暑いですね!本日の式典に彼らと一緒に受賞する喜びを深く感じております。
私は、1976年に日本から東マレーシア・サラワク州に渡航し、今年で在マレーシア49年となり、来年で半世紀を迎えます。

私は、100%ボルネオ島サラワク州内で活動しています。その多くは日本マレーシア協会を通じてご協賛やご協力いただきました企業や団体などを受け入れ、コーディネーターとしてサラワク州政府関係や地方自治体との調整、植林地場所の特定や、植林活動に携わって頂く近隣の村の人たちとの準備を行い、熱帯雨林の再生活動を進めています。現場の状況を確認し、潤滑に植林を進め、気が付けば早30年という歳月でした。
この30年の間にはもちろん沢山の反対運動や問題などもありましたが、地に足を付け、同じテーブルで言語もあやふやな中、身振り手振りで説明し、“心で会話する”つもりで話し合い、少しずつ地元の人たちと心を通わせることができました。今では近隣の小中高の生徒や大学生を含む人たちが継続的に植林に参加してくれています。そういったことがサラワク政府にも認められ、マレーシアで初めての森林保護区からボランティアの人たちが作った国立公園として政府に認められました。そして、2016年、2018年に 2 か所が国立公園として承認されました。
これは一重に日本やサラワク州の多くの方々の協力と理解が無ければ成し遂げられなかったと、いつも思いながら感謝の気持ちで日々の活動を今も続けております。

長年の活動の中で今、感じることは、沢山の人のお力をかりて植林を行った広大な地域の成長を見守り、それを更に環境や生態系の回復につなげていくことへの重要性です。2024年から始まった日本財団ボランティアセンターの学生さんたちとの“オランウータンの森作り”プログラムは、その大きな後押しとなりました。
今は先住民の若者と共に、“将来この森をオランウータンが住める場所にしたい”という意気込みで、活動に新しい力を頂いたと思っております。

私は森の話をしだすと長くなりそうなのでこの辺で終わりにしたいと思います。(笑)

最後になりますが、ここに同席の受賞者の皆様の素晴らしい活動をお聴きして、今後も地道にボルネオ島の先住民族の人たちとの熱帯雨林再生活動を“現地の若い次世代が自発的にできる活動”につなげていきたいと、新しい夢を描いております。

本日はこのような貴重な機会を頂き、本当にありがとうございました。

酒井 和枝