受賞者紹介

平成27年度 社会貢献者表彰

社会貢献の功績

おいかわ りうこ

及川 リウ子

(東京都)
及川 リウ子

12歳で発病し、14歳の時に病気の治療薬による副作用のため失聴、20代で東京のろうあ運動に参加、全日本ろうあ連盟に入局して昭和54年から平成5年まで同連盟に勤務した。当時足立区ろう者協会の会長も務めていたが、50歳の時に同連盟を退職して以降、足立区でろう者のための活動に専念し、当時バラバラに活動していた区内のろう者のための活動団体をまとめ、「特定非営利活動法人足立区ろう者福祉推進合同委員会」を設立し代表に就任した。平成16年には都内ではゼロに等しい高齢のろう者のためのデイサービス「デフケア・クローバー」を設立し、目下は「ろう者の高齢者ホームを東京都に一つでもいいから建てる」という目標の元、精力的にろう者のために活動している。及川さんの活動はほぼ無給で行われている。

推薦者:佐藤 映司
地域別スポーツ交流会にて
地域別スポーツ交流会にて

この度は、栄えある社会貢献者表彰を授与いただき、誠にありがとう存じます。

沢山の素晴らしい方々とご一緒で、私のようなもので良かったのか、と自問しておりますが、推薦して下さった方、またこの受賞を喜んでくださっている仲間たちに、これまでのご助力・ご支援に少しでも応えることができたこと、嬉しく思います。

私は、現在、地域関係では、特定非営利活動法人足立区ろう者福祉推進合同委員会理事長を務めています。これは、先に紹介いただきましたように、平成5年、長年勤めた全日本ろうあ連盟を退職しました。当時、地元では足立区ろう者協会会長を担っていて、手話通訳者連絡会と手話サークル連絡協議会に対して、今後は地域に聴覚障害者の理解を広げ、手話の啓発活動を行うと共に、万一の天災に備えて救援体制を作ること等、統一組織をと呼びかけました。幸い各団体の賛同を得て、3団体5名15人の役員からスタートしました。手話の普及については、区民対象の手話講習会は社会福祉協議会事業に運営協力、学校関係は総合学習等で指導に出向き、また継続学習希望の子供達や近くのろう学校生徒等も一緒の「子供のための手話交流会」を行いました。防災関係では、直後の平成7年、阪神淡路大震災が起こり、その実際を見聞した立場から区との話し合いを重ねて、平成9年「災害時における救援体制に関する協定」を締結しました。また三大交流行事として①新年のもちつき大会、②秋のクローバー祭りと共に初夏には③地区別対抗スポーツ交流会、地域を4つに分け、それぞれ自分たちの地域に住むろう者と健聴者が一緒に対抗試合を行います。平成13年、東京でも手話のできるヘルパー養成を実施、足立もろう協理事や手話通訳多数受講し、修了後月1回の高齢者のための食事会を設けるなどの活動をしてきました。

平成16年、これまでの活動を元にNPOを取得し、同時にろう高齢者のディサービスをスタートさせました。現在週に3回平均10名のろう高齢者が通ってきています。

足立区ろう者福祉推進合同委員会は、この20年間活動を続け、理事・社員52名、会員420名を超え、6つの部門で皆さんがそれぞれ創意工夫で頑張っています。

今回の受賞は、私一人のものではなく、微力な私を支えて下さった皆様のものと感謝し、高齢になっても皆が地域で安心して暮らせよう、今後とも頑張りたいと思います。

  • デフケア
    デフケア
  • 新年もちつき大会デフケア
    新年もちつき大会デフケア
  • 足立区ろう者福祉推進合同委員会設立10周年記念祝賀会
    足立区ろう者福祉推進合同委員会設立10周年記念祝賀会
  • クローバーにて
    クローバーにて
  • クローバーまつりのスタッフと
    クローバーまつりのスタッフと
  • 茶房スタッフ
    茶房スタッフ
  • 茶房スタッフと一緒に
    茶房スタッフと一緒に
受賞者とみなさまをつなぐプラットフォームプロジェクト「ひとしずく」