受賞者紹介

平成27年度 社会貢献者表彰

海への貢献の功績

おおあらい さーふらいふ せーびんぐくらぶ

大洗サーフ・ライフ・セービング・クラブ

(茨城県)
大洗サーフ・ライフ・セービング・クラブ クラブ代表 足立正俊
クラブ代表 足立 正俊

平成4年に母体が発足し、同5年現在の活動名となり、茨城県大洗町の大洗サンビーチでライフセービング活動を始めた。同9年に日本初の「ユニバーサルビーチ(当時はバリアフリービーチ)」の運営を開始し、水陸両用の車椅子を導入し、障がい者専用の駐車場や更衣室も設置した。このユニバーサル・クラブの利用登録会員は同26年に1000人を突破し、新型車椅子の制作を開始。海水浴場設置期間にはパトロール活動の他、クリーンキャンペーン、スポーツキャンペーン、ユニバーサルキャンペーン、自然体験教室なども行ない、海水浴場の運営に限らず、地域の行事に参加したり、津波避難誘導訓練を行ない、有事に備えた活動も行っている。

推薦者:大洗町 商工観光課

「サプライズに感謝」

クラブが「社会に目立たぬ貢献活動」として認められた栄誉は、認識していたつもりであったが、海族にとってある意味、予想外の2日間となった。

初日の交流会で気軽にお話させて頂いた受賞者の皆さんは、当然ながら謙虚で暖かく気さくな方々ばかりであった。短時間であっても“生の交流”は、それぞれの書物を読むよりも鮮烈な学習となった感がある。

お歴々の末席を汚すのもおこがましいと、多少卑屈になりながら迎えた2日目の表彰式であったが、海族にとって更に落ち込む事態に陥った。活動VTRを見ていて、何回も眼から水分らしきものを垂らしてしまったのだ。VTRには、活動の向こう側にある“チャレンジャー”たちの素顔が映し出されていたからだろう。前日から親しく接していただいた受賞者代表の挨拶にも同様に感動してしまった。荒波に飛び込むライフ・セーバーとして、生死でさえ常にドライに向き合うはずの海族船長としては、迂闊であった。

ライフセーバー集合写真
ライフセーバー集合写真

昨今、TVや雑誌等に多くの「日本は素晴らしい」的企画が目立つ。経済を、技術を、歴史を、伝統をどこと比べて自画自賛するのか?国威高揚ブーム?に多少の抵抗を感じていたが、これらの“市井(失礼)の人々の力強い心意気”“隣人に対する無償の優しさ”此れこそが日本人の誇りだと確信した。彼らは、自分が「良き事をしている」との意識さえも無いようだ。本当に勉強になった。日本に『一隅を照らす人々』が沢山いる事を、もっと知りたいし、知らせたいと思った。

そうは言っても到底、自分達には吐出した活動が出来る由もなく「身の丈」スポットでコツコツ愚直に邁進していくしかないと自らを叱咤した。我々は【誰もが安全に水辺を楽しむ】という目標のために通年厳しいトレーニングを欠かさないが、特に「誰もが」という海辺のユニバーサル化を課題にしている。同時にそれが「海辺から発進したカルチャー」として社会のユニバーサル化推進に、より寄与できればと願っている。目的を達成するまで、子ども達や障がい者の方々が喜んで海に来てくれる“ゆるキャラ”《ZICO船長》として生きることにした。海族姿は、船長にとっては正装であり、個人的なことは素顔を含め公にはしないことにしているのでご容赦願いたい。

今回、表彰式典で得た事を持ち帰りメンバーと共有することによって、さらに新たな目標設定を意欲的に模索している。

改めて、関係者総ての方々に心より感謝申し上げる。ありがとうございました。 

大洗サーフ・ライフ・セービング・クラブ
クラブ代表 足立 正俊

  • スポーツキャンペーンで玉入れ
    スポーツキャンペーンで玉入れ
  • ランディーズご利用者
    ランディーズご利用者
  • ランディーズご利用者
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  • ランディーズご利用者
    ランディーズご゙利用者
  • ランディーズご利用者とご家族
    ランディーズご利用者とご家族
  • ランディーズご利用者とライフセーバー
    ランディーズご利用者とライフセーバー
  • 教育事業シーカヤック
    教育事業シーカヤック
  • 子どもたちによるビーチクリーン
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  • 盲目の方とクラブ代表
    盲目の方とクラブ代表
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