受賞者紹介

平成21年度 社会貢献者表彰

人命救助の功績

さとう じゅんや

佐藤 純也

(35歳/鳥取県米子市)
かめだ やすし

亀田 保志

(44歳/鳥取県米子市)
おおい しんえい

大井 真栄

(73歳/鳥取県米子市)
佐藤 純也
佐藤 純也
亀田 保志
亀田 保志
大井 真栄
大井 真栄
平成20年10月4日午後3時43分、米子市の皆生漁港内で、釣りをしていた男性(64歳)が意識を失い海中へ転落した現場に居合せた。佐藤さんはすぐに119番通報し、亀田さんは海に飛び込み男性を確保、大井さんは男性に人工呼吸など救命措置を施し、男性を救助した。
推薦者/全国消防長会

受賞の言葉

佐藤 純也

偶然居合わせた方々の協力を得て、男性を救助できたことを嬉しく思っています。お互いが助け合って生きていくことの大切さを再確認させられた受賞となりました。この受賞に恥じないよう今後の生活に活かしていきたいと思います。ありがとうございました。

亀田 保志

浮かんでいる男性を見た時何をすればいいかすぐに解りました。そして「だけど…でも…」と一瞬。しかしそれに力はありませんでした。冷静に自然に行動する事が出来ました。特別な事とは思っていません。此の度は、受賞させていただきました事、式典では皆様の素晴らしいエネルギーを感じさせていただきました事、心から感謝致します。

大井 真栄

このたび、栄えある受賞を賜り厚く御礼申し上げます。 海に転落した釣り人を海中から救助し完全に仮死状態、心肺停止を迅速な救命措置で一命をとりもどした時は、大変うれしく思うと同時に当然のことをしただけで、他の受賞者の方々とくらべて余りにも過分な評価だと思っております。今まで3回も人工呼吸法の講習を受け、これが実際に役立ったことが大いに体験することが出来ました。今後とも社会貢献の賞に恥じない活動をしていく決意です。

佐藤 純也

皆生漁港

当日の夕方、家族で皆生漁港にアジ釣りに出掛けた。到着し、車から道具を降ろしているとき、何かが水面に落ちる音が聞こえた。確認すると、水面にうつ伏せの状態で浮いている男性を発見した。もがく様子もなく、ただ浮いているという感じであった。

私は、携帯電話を手に119番通報すると同時に、少し離れた場所で釣りをしていた男性(亀田さん)に人が海に落ちたという事を伝えた。付近に居られた男性(大井さん)も合流、数メートル先に浮いている男性を棒で引き寄せようとしたが届かず、亀田さんが着の身着のまま海に飛び込んだ。

亀田さんが男性を抱きかかえるようにして岸まで引き寄せ、3人で男性を陸に引き上げた。大量の水を飲み、呼吸、意識ともにない状態に見えた。大井さんが胸部圧迫、人工呼吸を施し、数分?数秒?後に、男性は水を口から吐き出した。

ちょうどその頃、救急車が到着し隊員が処置を施した。

たまたま男性が転落し現場近くに私が居て、面識のない亀田さんと大井さんが合流してくれた事で、男性の命は救われたと思う。後に、男性が社会復帰されるまでに回復された事を消防の方から聞き、一部始終を怯えた様子で見ていた子どもたちに「あのおじいちゃん元気になられたよ。」と伝えることができて本当に良かった。(佐藤 純也)

亀田 保志

当日の夕方、米子市の皆生漁港内で釣りをしていたところ、周囲にざわつきを感じ、駆け寄ってみると、佐藤さんが119番通報をしていた。海を覗いてみると人らしきものが浮いていて、よく見て人だと確認した。うつぶせに浮かんでいて水面より少し沈んでいるように見えた。

これは一刻を争うなと感じて、一瞬、恐れが出たがすぐに飛び込んだ。岸壁まで引き寄せ、佐藤さんと大井さんに引き上げてもらった。そして大井さんが人工呼吸及び胸骨圧迫による心肺蘇生を実施 し、息を吹き返した。やがて救急隊が到着し引き継いだ。

特別な事をしたという意識は全く無いが、一人一人がやれる事をした結果、人命が救われた事は本当に良かったと思う。(亀田 保志)

大井 真栄

見ず知らずの三人の連携

当日の午後のことであった。皆生漁港内で魚釣りをしていた男性が、海に転落して浮き沈みしているという知らせをたまたま通りがかった人から連絡を受け、同じ釣りをしていた数人の方と共に付近を探したが見当たらず半ばあきらめかけていたところ、殆んど海中に没するところを発見し、岸壁まで引き上げた。その男性は既に意識不明で完全に心肺停止の状態であった。直ぐさま無我夢中で人工呼吸法の心肺蘇生を何回も救急車が到着するまで実施し、一命をとりとめることが出来た。

その時の感激は今でも忘れることができない。その後男性は元気で社会復帰を果たした。思えば私自身、平成6年9月より3回、救命講習会で人工呼吸法の技能を習得することが出来、地域の会合等で人工呼吸法は必ず必要であるという事を訴えて行動したこともあった。

人工呼吸法は理屈では分かっていても、いざという咄嗟の時はなかなか出来ないもので、実際に生かすためには何回も講習を受け、身につけることが大切である。私自身、今回の事故で人命救助に大いに役立ったことを痛切に感じた。長い人生において何が起こるか分からない。

人工呼吸法の大切さは、いろいろな分野で強調されているが、まだまだその必要性が浸透していない。願わくは学校やその他いろいろな所で人命の大切さを訴え、行動が出来る社会にして行きたいものである。(大井 真栄)

Mr. Junya Sato

(35 years old, Tottori, Japan)

Mr. Yasushi Kameda

(44 years old, Tottori, Japan)

Mr. Shinei Ooi

(73 years old, Tottori, Japan)
At about 4p.m. on October 4, 2008 Mr. Sato, Mr. Kameda and Mr. Ooi were fishing at Kaiki Harbor in Yonago City when they found a seemingly unconscious 64 years old man who had fallen into the sea. They rescued him from the water, administered CPR and called an ambulance, saving his life.
Recommended by the Fire Chiefs' Association of Japan