受賞者紹介

平成21年度 社会貢献者表彰

人命救助の功績

みずの まさし

水野 雅

(19歳/富山県下新川郡)
水野 雅
平成21年3月25日午後2時40分頃、自宅で「助けてくれ!」という声を聞き、外に飛び出た。すると富山県朝日町の増水し流れの速い用水で、杉の枝打ち作業をしていた男性(76歳)が、作業中に流され用水に架かる鋼材にしがみつき、救助しようとしていた同僚の一人も流されそうになっていた。先ず救助に当っていた男性を安全な場所に移動させ、着のみ着のまま用水に入り用水の中から男性を救助した。
推薦者/朝日町

受賞の言葉

この度はこの様な大変名誉ある賞を頂き、光栄に思います。 事故が起きた時は助けなければという一心で用水路に入り、救助作業を行いましたが終ってから足が震えていることに気付き、自身の行動に驚きました。自分の行動により人命を救うことができてよかったと思います。

当日の午後、自宅で休んでいた私は、「助けてくれー。」という声を聞き廊下に出て窓から外を見た。そこには家の前の用水路で、溺れている男性と助けようとする 3 人の男性の姿が見えた。

私は慌てて外へ出て駆け寄ると、男性が用水路内の鋼材を胸で抱く形で掴まり、今にも流されそうな状態であった。救助をしている 3 人の内、2 人が用水路の淵から男性を引き上げようとして、もう 1 人は鋼材に乗り男性の腰のあたりを持ち上げようとしていた。

その時、鋼材に乗っていた人が用水路に落ちてしまい、鋼材につかまる形になった。落ちた男性は、自分で流れに対して淵に上がりやすい様体勢を変えたので私は腕を引き、道路の方へ行くように言った。

溺れている男性は流れに対して背中を向ける形で鋼材に掴っていたので、引き上げる事は不可能だと思い、救助を行っていた3人に止められながら私は用水路に入った。流れは早く流されそうになったが左手で鋼材を掴み、体をあずけることでバランスをとり、溺れている男性に近づいた。

そして引っ張っていた二人に「引き上げて下さい。」と言い腰を支え、淵の方に向かって持ち上げ、私もすぐに土手に上がり男性を引き上げた。

とっさの行動であったが男性を助けることができて本当によかったと思った。

男性が流された場所
2 人を救助した場所
急に激しくなる場所もある
男性が掴まっていたH鋼材

Mr. Masashi Mizuno

(19 years old, Toyama, Japan)
At about 3p.m. on March 25, 2009 Mr. Mizuno rescued a 76-year-old worker who had been trimming cedar trees and was desperately clinging to the iron bars across an irrigation canal to avoid being swept away by the force of the water after heavy rain. He also saved another rescuer from being carried into the nearby river.
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