受賞者紹介

平成17年度 社会貢献者表彰

第二部門/多年にわたる功労

よだ くにお

依田 邦男

(昭14. 8.23生)北海道函館市
依田 邦男
函館市の大澗漁港の灯台の灯火監視協力者として誠実で責任感あふれる活動を続け、海上交通の安全確保に貢献されている。
推薦者:(社)燈光会

受賞の言葉

大変重い賞を頂き光栄に存じます。
灯火監視は私の習慣となっておりましたが、何よりも健康に恵まれた幸せを感じております。
漁に出ている人たちは帰港の時「灯台」の明かりが見えると、「我が家に帰りついた。」とほっとするそうです。こうした人々や沖合を航行する船舶のためにも、これからも灯火監視を続けていきたいと思っております。

依田さんが見守る灯台

依田さんは、函館市の大澗港北防波堤灯台の灯火監視協力者として夜間は灯火の監視、昼間は灯塔の状態を把握するため、家族の協力も得て49年間、灯火監視の業務を行ってきた。

大澗港は、在籍船を139隻有する第二種漁港として、防波堤灯台も周辺の第一種漁港よ り早く設置され、同港を利用する船舶以外にも津軽海峡や同港付近を航行する船舶の 「道しるべ」として重要な役割を果たしている。

この灯台は、昭和31年の設置時には西防波堤に設置され、灯台用配電線が港口を架空横断していたため、大型化に伴いマストが高くなった漁船が満潮時に通過する際の電線切断事故が、昭和56年に西防波堤に電線が移設されるまでの間に4 ̄5回程発生している。また、厳寒期の架空電線着雪による切断事故も、昭和60年に設置された北防波堤に灯台が移設され電線が埋設されるまでの間に、4 ̄5回程発生している。これら架空配電線の切断事故やその他機器の障害による消灯事故等が発生した場合、灯火監視協力者は、直ちに管轄航路標識事務所へ通報するとともに、架空配電線切断事故の際は、蓄電池運搬用の磯船を手配し、蓄電地の交換作業などにも積極的に協力するなど、航路標識事故の早期復旧に貢献をしてきた。特に降雪時には、航路標識事務所職員の到着前に磯船の除雪を行うなど、灯火監視協力者として航路標識事故の早期復旧に可能な限りの協力をしている。また、台風、低気圧の通過時などは、灯火や施設の状況を事務所へその都度連絡するなど、毎日毎夜、確かな灯火監視を行わなければならない。

依田さんは忍耐と献身、責任感ある行動力をもって灯台の灯を監視し、海に働く人々の命を守り続けている。

Mr. Kunio Yoda

(Born on August 23, 1939) Hokkaido Prefecture
Over the course of the years from 1957 to 1975, Mr. Yoda has continued his service as a lamplight surveillance cooperator at the Ooma Port northern breakwater lighthouse in Hakodate City, filled with sincerity and a sense of responsibility, and contributed to the preservation of safe seaborne traffic.
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