表彰式典

平成25年度 社会貢献者表彰式典(於:帝国ホテル東京)

受賞者代表挨拶

受賞者代表・神 幸雄 さん

受賞者代表・神 幸雄さん

社会貢献者表彰を受賞した皆様の代表としてひとこと、ご挨拶を述べさせていただきます。本日はこのような大変名誉ある賞をいただき、本当にありがとうございます。受賞者一同お礼を申し上げます。また関係者皆様方々へ、心より感謝いたします。

私は、生まれた時、仮死状態で生まれました。その後遺症で脳性まひとなり、手足に軽いまひや言語に障害が残りました。障害はありますが、子どものころからスポーツは大好きで中学時代はハンドボール、社会人になってからは陸上、水泳をしていました。そして現在は、脳性まひ者による7人制のサッカーの活動をしています。

脳性まひ7人制サッカーは、立った状態で行う脳性まひスポーツの中で、唯一の団体スポーツ競技です。また、競技ルールの上では、普通のサッカーのルールと基本的に同じですが、オフサイドルールが無く、片側まひ者のために、片手でのアンダースローインが認められています。ヨーロッパを中心に行われていましたが、徐々に世界に広がりました。現在は、アジア大会、ヨーロッパ大会など各大陸別国際大会や世界選手権大会が行われ、1984年からパラリンピックの正式種目となりました。

この脳性まひ7人制サッカーは、パラリンピックの正式種目ですが、未だ日本はパラリンピック出場を果たしていません。私が現役の選手だった頃、パラリンピックを目指し、夢中になってボールを追いかけていました。パラリンピックに出ることが夢でした。残念ながら、選手としては、その夢を果たすことができませんでした。

しかし、みなさまご存じのとおり、2020年に東京オリンピック・パラリンピックの開催が決定しました。7人制サッカーにおいても、東京オリンピック・パラリンピックの実施競技となり、我々日本もホストカントリーとしてパラリンピックへの出場が予定されています。多くの方々に7人制サッカーを知ってもらう良い機会になるでしょう。

現在、私は、体に障害のある小学生や中学生にサッカーを教えています。この子たちが、2020年の東京オリンピック・パラリンピックで、活躍、躍動すると信じています。また、そのような未来に携わる、関われることに、この上なく喜びを感じています。

私自身は、自分の好きなことに情熱を傾け、活動をしてきたに過ぎません。その活動が、このような形で認められたことは、とてもうれしいことと感じています。

簡単ではありますが、受賞者代表の挨拶とさせていただきます。本日は本当にありがとうございました。

神 幸雄